『僕が見たかった青空』山口結杏さんインタビュー 中学時代は走高跳や四種競技に挑戦!「粘り強さは陸上をやっていたから!」
走高跳の浮遊感に「スッキリします」
――何の種目を始められたのですか? やっぱり得意な中長距離? 山口 最初は棒高跳をやりたかったです。陸上部に入ると決まってから調べると、楽しそうだなって興味がありました。でも、中学の女子は棒高跳がなかったので、できませんでした。先生に勧められたのが走高跳です。当時から身長が高くて165㎝くらいあったと思います。170cmあったケイドロメンバーのうちの1人と一緒に跳躍ブロックで走高跳をしていました。 ――中学だと背面跳びですよね。 山口 はい! 最初ははさみ跳びからスタートしました。最初に苦労したのが助走です。私、実はリズム感がなくて…。助走はリズムが大事じゃないですか? ――それは今のお仕事にも影響していそうな…。 山口 そうなんです(苦笑)。助走が狂って、踏み切る位置を間違えて一度マットからダイナミックに落ちたことがあります。まだ傷も残っているのですが、そのことがあって怖くなって跳べない時期もありました。先生から「恐怖心を取るために、ぶつかるつもりで行け!」と言われて、勇気を出してスタートしたら、本当にバーにぶつかりました(笑) ――走高跳で楽しい瞬間は? 山口 やっぱり浮遊感です。バーを越えた瞬間がスッキリします。記録が良い時は、助走から踏み切った段階でパッと上に跳べて「いつもと違う!」「行ける!」と感じました。1m35くらいがベストだったと思います。 ――ずっと走高跳ですか。 山口 四種競技(100mハードル、砲丸投、走高跳、200m)にも出場しました。専門でやるかどうかではなく、「1回チャレンジしてみよう」と先生に言われて挑戦しました。砲丸投が飛ばなくて…。もともと、球技が苦手でボール投げも弱かったので全然ダメでした。 ――ハードルもありますね。 山口 ここでもやっぱりリズム感が…(苦笑)。種目別練習でハードルの先輩に教えてもらったり、先生にマンツーマンで教えてもらったりしたのですが難しかったです。 ――陸上部の練習はきついと思いますが、走るのが好きだから大丈夫…? 山口 いえ、もう大変でした! 精神的にもきました。きつかったのは200mを何本も走るメニューです。でも、体力だけは人一倍あって、休憩したら「よし、行ける」と回復しました。これだけは唯一、自慢できるところです! ――リレーにも出場した経験はありますか。 山口 はい、それこそケイドロメンバーの同級生と一緒に出ました。1走だったのですが、緊張してセットの時は手が“ぷるぷる”しました。今も同じで、写真を撮る時など緊張でぷるぷるしてしまいます…。 ――結構、緊張するタイプなのですね。 山口 昔から心配性で“緊張しぃ”でした。陸上でも試合で練習通りにできないのが本当に悔しくて。緊張しないように自主練習をして自信をつけられるようにしていたのですが…。覚えているのが地区の新人戦。他の選手が跳んだのを見ると「絶対に跳ばなきゃ」って自分にプレッシャーをかけてしまうタイプでした。