13年の日本一に貢献した楽天・銀次選手(写真：時事)

プロ野球・楽天の銀次選手(35)が22日、現役引退を表明しました。今後は球団のアンバサダーに就任し活動していくということです。 【画像】連敗ストップへ、先制タイムリーを放った銀次選手 05年の高校ドラフト3巡目で楽天に入団した銀次選手。巧みなバットコントロールを発揮し13年には131試合に出場しリーグ4位となる打率.317をマーク。チーム初の日本一に大きく貢献しました。プロ18年間で7度のシーズン100安打以上を記録するなど、主力として長年チームを引っ張ってきましたが、今季はチームの構想から外れ1軍出場はわずか6試合に終わり、来季契約を結ばないことを通達されていました。 銀次選手は「野球選手である以上は絶対通る道だと思っていたので、そこは受け止めました。今は感謝の気持ちしかありません。それだけです」と心境を語りました。 さらに、「みんなが想像できないくらいにすごく楽しかった。日本一になったことは一生忘れないと思います。東北にやっと笑顔を届けられたのかなと思います」と現役生活を振り返りました。 同じ東北の岩手県出身ということもあり、ファンから愛された銀次選手。「今年の、自分が1軍に上がっての初打席。あの声援は一生忘れない。今だからから言えますけど、うるっときた。けど、これじゃだめだと思って打席に入った記憶があります。本当に幸せを感じました」とファンの声援に感謝しました。 シーズンオフには積極的に被災地訪問を行ってきた銀次選手。アンバサダーとして「東北を盛り上げていきたい」と語るなど、この日の会見でも地元のファンや被災地への思いがあふれました。 「被災地など、いろいろまわっていく中で色んな人と出会い、その中で仙台、東北を離れて欲しくないとかずっと楽天にいて欲しいという声がすごくあった。（現役続行の決断も）もちろんありました。でもやっぱり、東北が好きだし生まれた場所なので、ここで恩返ししていきたいと思いました」 球団歴代最多となる1239安打を記録したバットマンは晴れやかな表情で会見を行い、最後に「正直、心のどこかにまだ火はついてます。でも、将来に向けて自分が選んだ道なのでそこに向かって突き進むだけです」と今後の決意を語りました。