早乙女姿で願う豊作 復活した伝統「御田植祭」、親子ら古代米を丁寧に 加西
日吉神社(兵庫県加西市池上町)の同市和泉町にある御神田(ごしんでん)で22日、伝統の御田植(おたうえ)祭が執り行われた。すげがさにかすり姿の子どもたちが豊作を願いながら、古代米の苗を手で植えた。 【写真】“千と千尋”の世界 水田に“鏡の世界”出現 同祭は長年途絶えていたが、「地域振興の一環に」と地元住民らが1999年に復活させた。この日は、日吉地区の区長や氏子総代ら約50人が出席した。 御神田前に祭壇が設けられ、林垂栄宮司が祝詞を上げた。作務衣(さむえ)や法被、早乙女姿の親子連れら約10人がおはらいを受けた後、はだしで水田へ。和太鼓の音色が響く中、苗を2~3本ずつ丁寧に植えた。周辺ではアマチュアカメラマンが熱心にシャッターを切っていた。 同県小野市の女児(5)は「上手に苗を植えられた。稲刈りにも参加したい」と笑顔だった。 米は10月末の「抜穂祭」で収穫し、12月の「新嘗祭(にいなめさい)」で餅にして神前に供え、氏子にも配る。(敏蔭潤子)