米の元死刑囚が袴田さんにエール 「再審には大きな希望」
米南部フロリダ州で死刑判決を受け、2009年に冤罪と分かり釈放されたハーマン・リンジーさん(51)が、22日までにオンラインで取材に応じ、26日に再審判決を控える袴田巌さん(88)に「長年拘束される原因となった司法制度が自由にしてくれると信じるのは難しい。だが、再審には大きな希望がある」とエールを送った。 【写真】死刑囚「じゃあね…」薬物を投与される直前の言葉 刑務所長は涙あふれそうに
リンジーさんは、1994年に質屋従業員が殺害された強盗殺人事件で、30代半ばだった06年3月に逮捕され、07年6月に死刑判決を受けた。「自分の身に起こったことが信じられず、感覚がまひしているようだった」。司法制度に失望し、混乱と不安でいっぱいだったという。 収容された死刑囚監房は、夏は異様に暑く、冬は寒く、衛生環境も悪かった。精神安定剤を服用して眠り、それ以外は座って本を読むだけの日々を過ごした。「瞑想を始めて、不安をコントロールできるようになった」 逮捕から3年ほどたった09年7月、刑務所に収容されていた人物が自らの罪を軽くするため虚偽証言したと認められ、釈放された。