大谷翔平はなぜ米男性ファッション誌の表紙を飾ったのか? 背景にあったアメリカ社会の「MLBがつまらなくなった」批判、ファン高齢化
連日のように試合での活躍が報じられる大谷翔平。2022年にはアメリカの男性ファッション誌『GQ』スポーツ版の表紙を飾ったことも話題になった。なぜ日本から来た野球選手をアメリカの老舗雑誌が特集したのか。4月24日に発売された『大谷翔平の社会学』(扶桑社新書)から、『GQ』表紙となった背景について考察したパートを抜粋して紹介する。(全3回の第3回/初回から読む) 【実際の写真】大谷が表紙を飾った『GQ』、アメリカの大谷ファンってどんな感じ? アメリカで大谷はどう受け止められているか、現地撮影の写真で見る
米老舗雑誌『GQ』の表紙を飾った価値
″How Shohei Ohtani Made Baseball Fun Again″(大谷翔平はいかにして野球を再び面白いものにしたか) 2022年1月、アメリカの男性ファッション誌『GQ』スポーツ版の表紙を大谷翔平が飾った。『GQ』は1931年にアメリカで創刊され、現在は日本を含む21の国と地域で発行されている歴史と権威ある雑誌だ。″The Babe Ruth of Modern Baseball″(現代野球のベーブ・ルース)というキャッチコピーとともに、ノースリーブの白いニットから丸太のような太い腕を露出した大谷が、胸元にMVPトロフィーを抱えて白い歯を見せる。白いニットの襟と袖には赤いラインが入っており、同じく赤いエンゼルスロゴが入ったキャップとコーディネートされている。大谷を主役に据えたこの号のテーマは″The World’s Most Dominant Athletes″(世界の突出したアスリートたち)。野球に限らず、スポーツの歴史における偉大なアスリートたちを特集している。 『GQ』の表紙には過去、俳優のブラッド・ピットや歌手のジャスティン・ビーバー、NBAのレブロン・ジェームズら、世界中でその名を知られる錚々たるスターたちが登場している。スポーツ版とはいえ『GQ』の表紙を大谷が飾ったという事実は、大谷がアメリカでいかにビッグな存在になったかを物語っている。『スポーツ・イラストレイテッド』や『ベースボール・アメリカ』といったスポーツや野球の専門誌で表紙を飾ったことは過去にあったが、ついにハリウッドスターや世界的アーティストとも肩を並べたのだ。
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