教員は足りないのに…採用試験、受験倍率が過去最低 小学校は1.1倍、鹿児島県教委「臨教経験ある既卒者の採用進んだ」 5会場で25年度1次試験
2025年度の鹿児島県公立学校教職員の採用選考1次試験が16日、鹿児島市の鶴丸高校など5会場であった。採用予定の570人程度に対し、1146人が受験。倍率は2.0倍で、記録が残る1986年度以降で最低となった。25年度試験とは別枠で、初めて実施した「教職教養チャレンジ試験」は同市の鹿児島中央高であり、111人が受験した。 【ちなみに出願時の倍率は?】教員採用試験の出願倍率、昨年度を下回る 小学校は1.2倍、鹿児島県教委「継続出願者が採用された可能性」
職種別倍率は、小学校1.1倍(前年度1.3倍)、中学校2.0倍(同2.1倍)、高校6.6倍(同6.9倍)。このほか、特別支援学校1.5倍(同1.9倍)、養護教諭3.7倍(同3.5倍)などだった。昨年度設けた県外会場は、東京で8人、大阪で14人が利用した。 倍率が最低となった理由について、県教育委員会教職員課は「近年は特別支援学級の急増などで採用者数を増やしている。また、臨時的任用教員の経験者を中心とする既卒者の採用が進み、その層からの出願も減ったためではないか」とみている。 教職教養チャレンジ試験は、大学3年以上に在籍する小学校教員志望者が対象。合格すると、来年度の1次試験で一部が免除される。受験した鹿児島国際大学3年の田中洸志郎さん(20)は「採用試験の雰囲気を知りたかった。合格すれば来年の負担も減るので助かる」と話した。 2次試験は8月2~13日。
南日本新聞 | 鹿児島