初恋相手と運命の再会!岩佐まり(40)0日婚のきっかけは「息抜きで始めた母の介護ブログ」だった
今では病院への送迎はもちろん、おむつ交換などもできるようになって、サポートしてくれるように。そういえば、実は夫と知り合ったのは、母の介護がきっかけなんですよ。 ── どういうことですか? 岩佐さん:夫は中学校の同級生で、お互いに初恋の相手でした。半年くらいおつき合いした後に私が彼を振って終わったのですが、彼は「なんで僕は振られたんだ」と私のことをずっと気にかけてくれていたようで(笑)。それであるとき私のブログを見つけて、彼の提案で彼の会社が私に介護関係の講演依頼をしてくれたんです。
講演当日も彼は姿を見せず、講演の依頼の連絡を直接くださったのも別の方だったので私は気づいていなかったのですが、後日ブログを通じて彼から連絡があり…。驚きましたね。「じゃあ、せっかくだから久しぶりに会おう」という話になったんです。 ── それは運命的ですね! 岩佐さん:彼は20年以上も私を覚えていてくれたそうで、改めて「つき合ってほしい」と言われました。でも当時、彼は大阪で私は東京。介護のこともあるし、私は遠距離恋愛する気はなかったため、「結婚するならいいよ」って(笑)。そしたらそうしようって言ってくれて、私が母といっしょに大阪に引っ越すことになったんです。まさに0日婚です。
■当時はつらかった症状も「今ではあの頃に戻りたいくらい」 ── それはまさにお母さんのおかげかもしれないですね。心強いパートナーもできてよかったです。 岩佐さん:そうですね。介護疲れでストレスを抱えて、息抜きで始めたブログがまさかこんなふうに繋がっていくとは思いもよりませんでした。振り返ると、母に暴言を吐かれたり、自宅からいなくなって徘徊していたときなどはすごくつらく感じましたね。でも、今となってはそれが懐かしいくらい。
母はできることが徐々に減っていきました。歩くこと、話すこと、箸を持つこと、飲みこむこと。私の名前だけは最後まで呼ぼうと頑張って「まりちゃん」「まり」「まー」となりましたが、最後は話せなくなりました。 食事も箸が持てなくなり、スプーンが持てなくなり、飲みこむことができなくなり、現在は直接、胃に栄養剤を流し込んで生きています。だから暴言を吐くくらいしゃべることができたり、徘徊するくらい歩けたあの頃が今は懐かしい。当時はそうは思えなかったけれど、今はあの頃に戻りたいくらいです。