今田美桜「まっすぐな瞳」が生み出す「花咲舞」の説得力
以下のベストセラー漫画&小説の「共通点」は?
『東京リベンジャーズ』 『花より男子』 『悪女(わる)』 『わたしの幸せな結婚』 『半沢直樹』 『花咲舞が黙ってない』 【写真】マギーさん&矢柴さんのXポスト、『花咲舞が黙ってない』名シーンの連続写真 これはすべてドラマや映画化された、さらにその放送前から数百万部を超えるような大ヒットを果たしていたマンガや小説だ。そしてこれらのドラマ・映画すべてに共通しているのが、「いずれかのシリーズに今田美桜さんが出演している」ということである。 ベストセラーということは「原作のファン」が多いゆえに注目も集まるが、逆の意味で言えば出演する俳優にはプレッシャーにもなりうるもの。しかも今田さんの場合、2022年放送の初主演ドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った? ~』と現在放送中の『花咲舞が黙ってない』がともに前作が大ヒットしたリメイクドラマだ。
「目の前の仕事を一生懸命やって楽しむ」
5月25日に第7話が放送となるが、原作者の池井戸潤さんも今田美桜さんを絶賛していたと報じられていたように、「令和の花咲舞」として多くの人を惹きつけているのだ。 この「良き空気」はどのように生まれたのだろう。 ドラマ『悪女』のときFRaUwebのインタビューを改めて見返すと、そのヒントが見えてくる。今田さんは同作の出演が決まったときすでに絶版となっている原作を全37巻すべて読破したという。あえて原作を読まない出演者もいるが、このとき今田さんは「単純に読みたいんです」と屈託がなく、次のように続けていた。 「原作のファンも多い漫画原作の作品は、プレッシャーはもちろんありますが、それ以上に、スタッフや共演者の方とキャラクターを作っていく作業が楽しくて」 そして主人公の麻里鈴のことを表してこのようにも語っていた。 「麻理鈴は将来のことはあまり考えていません。目の前の仕事を一生懸命やって、楽しみたいと思っています。私も将来のことについて、はっきりとは考えられないタイプで、そういったところに、とても共感します」 原作のことや前作のことを悪い風にプレッシャーに感じるとしたら「比較する」からだ。でも、素晴らしいものは素晴らしいものとしてそのまま受け止め、それとは別に今目の前の仕事を一生懸命する。しかも楽しんでやっているなら、そこに「比較」「自虐」などは生まれない。「麻里鈴に共感する」という言葉の奥には、今田さん自身の姿勢が見える。