誕生日を記念してディナーショーを開催した山川豊＝東京・大手町

歌手、山川豊（66）が19日、東京・千代田区のライブレストラン「俺のフレンチ　グランメゾン大手町」で15日に迎えた自身の誕生日を記念してディナーショーを開催した。 【写真】１８０センチの長身を誇るマネジャーの隼也さんと親子ツーショットを披露 今年1月に肺がんによる活動休止を発表後、初の単独ステージ。4月に仕事復帰したが、この日はデビュー曲「函館本線」や兄の歌手、鳥羽一郎（72）との絆がテーマの新曲「兄貴」など15曲を哀愁漂う歌声で熱唱。ファンクラブの約100人を魅了した。 本番前には報道陣の取材に対応。体調は「万全とはいえないが、こうやってステージで歌えるまでに回復した」と報告。がんの進行度はステージⅣと診断され、死がよぎった山川は「兄貴に電話して葬式などの手配を相談したが、バカ野郎！と怒られて、絶対に治せと励まされた」と振り返った。 現在は毎朝1度の錠剤による抗がん剤治療を継続。脳と脊髄に転移した腫瘍は小さくなっているが、ステージⅣを考慮し「がんとは共存していく覚悟。腹をくくって前に進まないとダメだし、何でもやって治そうという気持ち」と強調した。 「歌を歌うとがんのことを忘れられる。歌っていいね」と笑顔をみせる一方、「ひとりになると急に不安になるときがある」と吐露。「その時はがんの仲間に話すとスッと気持ちが楽になる」と話していた。 湿疹や口内炎など治療の副作用に悩まされることがあるが、普段は腕立て伏せやスクワット、事務所にあるランニングマシンなどで体力増進に努める山川。誕生日を「がんになってから1年歳をとると、こんなにうれしいことはない。来年もまた誕生日を迎えたい」と喜び、兄の鳥羽には「あまりしゃべらない人だけど、声をかけてくれる回数が増えた」と感謝した。今後については「来年も仕事が入っていて、仕事が励みになって目標になる。（マネジャーの）息子よ、もっと仕事を入れろ！」と呼び掛けて笑いを誘った。