『鬼滅』柱稽古編にもつながる煉獄さんの「思い」とは? 「心を燃やせ」は永遠の名言
煉獄杏寿郎が残して逝った「心を燃やせ」
TVアニメ『鬼滅の刃』柱稽古編の放送開始となる2024年5月12日(日)まで、あとわずかです。その日に向けて『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編 特別編集版』が放送されたり、「柱」の活躍を凝縮した特別映像が公開されたりと、ファンの期待は高まっています。 【画像】え…っ? 「かっこよすぎる」「つぶれた片目に涙」 これが煉獄さんが最期の大技を放つ場面の姿です(4枚) 「柱稽古編」は、鬼の始祖である「鬼舞辻無惨」との総力戦を前に、主人公の「炭治郎」ら一般隊士が鬼殺隊剣士の最上位である柱たちに稽古をつけてもらう、というのがメインストーリーです。 「遊郭編」で上弦の陸と戦い左目と左腕を失った音柱「宇髄天元」は柱を引退しましたが、柱稽古には参加し、元気に隊員たちをしごきます。「刀鍛冶の里編」で上弦の肆の「半天狗」、上弦の伍の「玉壺」と戦った霞柱「時透無一郎」と恋柱「甘露寺蜜璃」のふたりも、「2日眠ってその後3日でほぼ全快」という驚異的な回復を見せ、柱稽古に参加します。 さて、ここで多くのファンが思うのではないでしょうか。「もし、炎柱の『煉獄杏寿郎』が生きていたら……」と。 煉獄さんは「無限列車編」で上弦の参の鬼「猗窩座」と戦い命を落としましたが、彼の思いは炭治郎や「伊之助」、「善逸」の心に刻まれ、「遊郭編」と「刀鍛冶の里編」にも引き継がれました。この記事ではこれから始まる「柱稽古編」で、いっそう強く感じる「煉獄さんの思い」について考えます。 ※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記述があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。 煉獄杏寿郎は、「炎の呼吸」を使う炎柱で、炎を思わせる焔色の髪の毛、ギンッと力強い眼差しが特徴です。大らかでマイペース、志が高く責任感が強い彼は人気も高く、「週刊少年ジャンプ」誌上で2回行われた「鬼滅の刃」の登場キャラクターたちの公式人気投票では、1回目、2回目ともに第7位を獲得しました。 歴代の炎柱を輩出してきた名家の煉獄家の長男として生まれた杏寿郎は、幼い頃より自身も炎柱であった父の「槇寿郎」から指導を受けて育ちましたが、あるきっかけで突如、父は無気力になって酒におぼれ、杏寿郎に対しても冷たい態度をとるようになります。 この父に代わって弟の「千寿郎」を支え、鬼殺隊でも剣技だけでなく精神的にも強くて頼れる「兄貴」であり続けたのが、煉獄杏寿郎という人でした。最期まで彼を支えたのは、彼が幼い頃に亡くなった母の「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」という言葉です。 そのような彼は、死を前に「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け」という言葉を炭治郎たちに残しました。この言葉は「遊郭編」で炭治郎が上弦の陸のひとりである「堕姫」と対峙し、初めて「ヒノカミ神楽」の連続技を繰り出す際に、炭治郎の心に響き彼を鼓舞させます。そして、炭治郎たちを「信じる」と言った煉獄さんの優しく力強く見守るような笑顔に力づけられるのでした。 さらに煉獄さんの生き方は、音柱である宇髄天元にも影響を与えています。天元が「そう。俺は煉獄のようにはできねぇ」と、煉獄さんに思いを馳せるシーンや、次回予告でのサプライズ出演、伊之助の回想シーンなど、TVアニメ「遊郭編」第8話は煉獄さんの「思い」を存分に感じられる回となっています。 また、「刀鍛冶の里編」で活躍した恋柱の甘露寺蜜璃は、かつて煉獄さんの「継子」でした。彼女が鬼殺隊に入った動機も鬼を憎んでのことではなく、「自分が自分らしく生き」「自分のままできることや人の役に立つ」ことを探すためです。それは鬼殺が家業であり、昔から「弱き人を助ける」という信念を抱いていた煉獄さんに重なります。「任せといて みんな私が守るからね」という蜜璃の言葉に、煉獄さんからつながる「思い」を感じた人は多かったでしょう。 そして、煉獄さんの「心を燃やせ」は、「柱稽古編」でも炭治郎を支えます。