福原遥“密子”と松雪泰子“夏”の悲しい対立から浮かび上がった最後の謎<マル秘の密子さん>
福原遥が主演するドラマ「マル秘の密子さん」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系/Hulu・TVerにて配信)の第9話が9月21日に放送された。密子(福原)と夏(松雪泰子)のまさかの対立。そこには、やはり秘密が隠されていたことが分かった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】遥人(上杉柊平)と智(清水尋也)の密子(福原遥)を巡る三角関係も注目 ■謎多き主人公による、謎多きドラマ 本作の主人公・本宮密子(福原)は、ファッションだけでなくメーク、メンタルにいたるまで、ありとあらゆることをサポートし、どんな手を使っても依頼者を必ず成功させるトータルコーディネーター。彼女が次の相手に選んだのは、不運続きのシングルマザー・今井夏(松雪泰子)だ。 2人がタッグを組んで目指すのは、“女社長”への大変身劇。密子は天使か悪魔か、物語は魅惑のサクセスストーリーか怒涛のサスペンスドラマか、すべては“マル秘”のドラマとなっている。 ■密子と夏が対立 九条開発の前社長・謙一(神保悟志)と秘書だった密子の姉・鞠子(泉里香)が巻き込まれ、姉が命を落とした火災事故の件は夏の自作自演だったのか。問い詰めた密子に、夏から言われたのは決別宣言だった。 なんとしても姉の真相を知りたい密子は、謙一の長男・遥人(上杉柊平)の協力を得ながら夏を社長の座から引きずりおろそうとする。まずは「最初に小さな火をつければ、あとは勝手に燃え広がる」と、でっち上げの記事を出すことに。 ところが、夏が先に手を回して掲載取りやめになってしまった。「火のない所には煙は立たない。だったら、ほんの少しの火も許さなければいいのです」と夏。 火災事故の火種がくすぶり続ける中での両者の言葉はなんとも皮肉だ。前回、「うそだと言って」と視聴者から相次いだ密子と夏の対立。ヒリヒリした状態はさらに続いた。 ■密子と夏は最後の謎を解決できるのか 密子は九条開発会長の五十鈴(小柳ルミ子)に直談判することにするが、ここにも先に夏の手が回っていた。打つ手がなくなった密子は、「あなたが姉を殺したんですか?」とテーブルの上にあったペーパーナイフを夏に突き付けて問い詰めるが、夏はそれには答えず「さようなら、本宮さん」と冷たく言って去っていった。 それでも追いかけようとする密子を遥人が止めた。「君がショックを受けているのは、お姉さんのことだけじゃない」「君は夏さんのことが好きなんだよ」と遥人。大切な姉に関する真相を追ううち、夏のことも大切な存在になっていたのだ。 その後、かつて資材が倒れてきた時に救ってくれたのは遥人だったと知った密子。火災事故のことでも疑っていた遥人への誤解がとけていく。「見方を変えたら、あなたという人が、私の中で変わりました」。それが別のきっかけを生んだ。火災事故現場の映像から別の見方ができるのではないかと気付いたのだ。 鞠子が夏に「助けて」と叫んだのは、「私は動けますから、先にその方(謙一)を助けてください」ということだったと。 だとしたら、なぜ正直にそれを言わず、密子を遠ざけたのか。密子は社長室を調べると、「火事に近づいた者は殺す」と密子の写真が同封された脅迫状が届いていたことが分かった。 密子を守りたかった夏。2人の間には確かに絆が生まれていたのだ。夏の真実にホッとし、密子と夏の関係の尊さに感動する。だが、そうすると火事に関する“黒幕”は誰なのか。 ラストは夏が遥人の母・美樹(渡辺真起子)に連れ去られるという展開になったが、果たして。直前に、夏は息子の智(清水尋也)から渡されたリストを見て何か気付いたようだった。 次回、9月28日(土)の放送が最終回。SNSでは「美樹が黒幕と思わせてからのもう一展開ありそうかな」との声もあり、真犯人を巡る考察が盛り上がっている。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部