【文化中国】中国「千年の磁器の都」の景德鎮での探究学習旅行が大人気
【CNS】近年、探究学習と旅行体験を一体化した校外活動として、学生向けの探究学習旅行市場が中国で徐々に流行り出している。世界に名高い「千年の磁器の都」として知られる江西省(Jiangxi)景德鎮市(Jingdezhen)は、1700年以上の磁器製造の歴史を持ち、手作り磁器技術が中国の国家級無形文化遺産に指定されている。その深い文化的背景が、景德鎮を探究学習旅行の人気目的地の一つにしている。 陶磁器古窯や博物館での古代磁器の鑑賞、伝統的な磁器製造工芸の体験、陶磁芸術のパフォーマンスの鑑賞などを通じ、参加者は「磁器の都」景德鎮独特の手作り磁器技術とその千年にわたる歴史を深く感じることができる。 探究学習において、博物館の見学は非常に重要な過程の一部である。情報筋によれば、景德鎮の23の博物館は今年の「労働節(メーデー)」連休中に延べ31万7800人の訪問者を迎え、前年同期比で22.22パーセント増加し、成長の勢いが強いことが示されている。 「当館の見学は、景德鎮の探究学習旅行においてほぼ必須のプログラムだ」と、景德鎮中国陶磁博物館の関係者は述べている。この見学を通じ、陶磁文化を理解し、手作りの磁器製造を体験することができ、学生たちは楽しみながら学び、親も満足しているようだ。 学生たちは「探究学習活動を通じ、陶瓷(とうし)文化の奥の深さを理解した」「古い磁器片がどのように完全な磁器に修復されるのかを知り、発掘と修復に携わるスタッフに大変な尊敬の念を抱くようになった」と語っており、活動に参加したことで陶瓷文化への関心が一層高まった。景德鎮の青花磁器製造技術の「無形文化遺産」伝承者、孫立新(Sun Lixin)さんは、「無形文化遺産」の磁器製造技術を学生に教えることは、自身が伝統的な技術を次世代により良く伝えるための刺激にもなっていると述べている。 探究学習旅行の波に乗り、より多くの若者が景德鎮の「磁器文化」を体験するために訪れるようになっている。景德鎮御窯博物館では、夜のミュージアムツアーや漢服(中国漢民族の伝統服)での園遊会など、若者を含む幅広い観光客を惹きつけるイベントを同時に開催している。現在、景德鎮の古い磁器工場はクリエイティブな街区へと生まれ変わり、「無形文化遺産」の新たなランドマークが次々と誕生し、「千年磁器の都」としての景德鎮は、旅行地として姿を変えている。 景德鎮の「探究学習ブーム」について、アナリストは、近年中国の伝統文化に魅了される中国の若者が増えていると指摘している。これは、資源の豊かさ、文化の継承、歴史の積み重ねという独特の利点を持つ景德鎮にとって、新たな活力を呼び覚ますチャンスとなっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。