就任会見に臨む井上一樹新監督（カメラ・渡辺　了文）

　中日・井上一樹新監督が名古屋市内で就任会見を行った。同日に大島オーナーから来季監督の正式な就任要請が行われ、受諾した。 　ネイビーのスーツ、青のネクタイで会見に臨んだ井上新監督は「我慢と勇気と持ち前のチームを明るくするという自分の中での長所を前面に出しながらチームを作れたらと思います」と所信表明した。 　９月１８日に立浪監督が３年連続最下位に沈んだ責任を取り、退任を表明。後任の選定作業が進められるなか、中日、阪神と豊富な指導者経験を買われ、白羽の矢が立っていた。 　球団ＯＢの井上新監督は今季、２軍監督として１１年ぶりにチームに復帰。７１勝４６敗７分でウエスタン・リーグ２位に導き、２年連続最下位から優勝争いに加わった。持ち前の明るさ、コミュニケーション力の高さも武器に低迷するチームの再建に乗り出す。 　◆井上　一樹（いのうえ・かずき）１９７１年７月２５日、鹿児島県生まれ。５３歳。鹿児島商から８９年ドラフト２位で投手として中日に入団し、９３年の途中から外野手に転向。通算１２１５試合で打率２割７分５厘、７９本塁打、３４９打点。名古屋市内の小児科病棟を訪問し、子供たちにプレゼントを贈るなどの社会貢献活動が評価され、２００３年に報知新聞社制定「ゴールデンスピリット賞」を受賞。０９年の引退後は阪神ヘッドコーチなどを歴任。現役時代は１８４センチ、９３キロ。左投左打。