前橋育英、CB瀬田心誠のヘディングV弾でまず1勝目
横山杯第24回全国ユース招待サッカー大会第3日は12月27日、茨城県神栖市で各ステージの順位別リーグが行われ、決勝進出を争う第2グループの前橋育英(群馬)-実践学園(東京)は前橋育英が2-1で勝ってまず1勝目を挙げた。 【フォトギャラリー】前橋育英vs実践学園 キックオフ序盤からボールを保持し、サイドへの大きな展開から主導権を握った前橋育英は、大岡航未と四方田泰我で構成する1年生2トップが決定的なシュートを連発した。 前半1分に左FKのボールを四方田が頭で合わせて惜しい一撃を放てば、大岡は11分に四方田の右クロスから、14分にも右から強烈なシュート、22分には左ポストを直撃するシュートを打ったが、いずれもあと少しのところで得点できなかった。 対する実践学園は前半1分、左FKから長身FW渡部詠(2年)が右に外れるヘディングシュートで相手守備陣を慌てさせ、9分の右MF福田怜央(1年)の決定的なループシュートもわずかに右ポストをかすめた。25分には左MF岩崎蒼平(2年)の絶好の左クロスに渡部が飛び込んだが、相手GKに一瞬早く捕球され、先制機を逃した。 前半は前橋育英が流れをつかんだものの、0-0で折り返した。 ともにひとりの選手交代もなく後半がスタートし、前橋育英が9分に先手を取った。右MF牧野奨(1年)の蹴った右CKはクリアされたが、再び牧野が拾ってクロス。これを左SB町田昇太郎(2年)がヘッドでゴール右にたたき込んだ。 29分にはCB瀬田心誠(1年)が、ボランチ手塚晴斗(2年)の蹴った左FKをヘディングで決めて決勝点を奪った。 実践学園は後半27分に前線と右SBで選手交代。期待に応えたFW宮廻空也(1年)が33分、岩崎の素晴らしい縦パスに抜け出し、前に出てきたGKの頭上を破るループシュートを決めて1点差。しかし反撃がやや遅く、追い付くことはできなかった。 指揮を執った前橋育英の櫻井勉顧問は「力のある相手であることは分かっていましたので、昨日の反省とチームバランスを考えながら戦いました」と説明。反省というのが前日の鹿島学園(茨城)戦の内容で、リードしながら残り10分ほどで2失点して逆転負けを喫していた。 しかしこの日も残り数分の場面で失点。「う~ん、あのあたりがまだ若いんですよね」と首をかしげながら苦笑いした。 参戦するチームは急造とあり、グループで戦うというよりも個々のレベルアップを狙っているそうだ。櫻井顧問は「個を磨いていくことを考え、選手同士の組み合わせから上達してくれたらと思います」とイレブンの成長に期待した。 (文・写真=河野正)