ソフト・後藤希友「スタジアムに来るたびに思い出す」東京五輪決勝会場で攻めの投球 米国に8―1 パリ五輪は「配信で」15日開幕・W杯へ照準
ソフトボールの日米対抗・最終第3戦は8日、横浜スタジアムで行われ、日本は6回で7点差をつけるコールドで、米国を8―1で下した。先発左腕の後藤希友が3回無失点で流れを作ると、打っては初回に4番・下山絵理(ともにトヨタ自動車)の中越え2ランなどで8点を挙げ、米国に3戦全勝。15日からの国際大会のワールドカップファイナル(イタリア)に弾みをつけた。 後藤は4日の第1戦に続いて先発し、エースの役目を果たした。初回先頭の左打者のウォーレスに対し、初球から3球連続で内角を攻めて3球三振。前戦の反省を経て、球数を抑えたリズムのいい投球で流れを作った。3回無安打、2奪三振、無失点の快投に「前回のいろんな反省を踏まえてきょうは臨めた。結果としては良かった」と納得の表情を見せた。 第1戦は地元・名古屋、第2戦は静岡を経て、第3戦は金メダルに輝いた2021年東京五輪の決勝が行われた横浜スタジアムが舞台。当時はコロナ禍で無観客試合だったが、多くの観客に成長した姿を見せ「横浜スタジアムに来るたびに五輪を思い出しますし、いろんな思いを感じながら立たせていただいた。多くの方が応援して下さる前で結果を出す楽しさを改めて感じさせていただきました」と23歳の左腕は感謝を込めた。 ソフトボールは今夏のパリ五輪では実施されず、2大会ぶりに種目復帰するのは、28年ロサンゼルス大会。「(実施種目の)選手の皆さんがうらやましい」との思いを秘めるが、東京大会は自身に成長のきっかけを与えてくれた舞台。エールを込めて「プレッシャーの中、結果より力を出して楽しんでプレーしてほしい。私はスポーツが(見るのも)好き。バスケットボールは一番気になっているので、絶対に配信で見ます」。日本のエース・後藤の視線は、4年後の夏に向けられた。
報知新聞社