久保建英がバーレーン戦でアジアカップ初得点も全開にならない理由 日本代表とレアル・ソシエダの違い
「タケはスピードと同時にテクニックが高く、いろいろなプレーの選択肢があるんだよ。ドリブル、パス、シュート、なんでもござれだ。ひとつひとつのフェイントをとってもクオリティは高い。おそらく、そのタレントが連係を重んじるラ・レアルのプレースタイルとマッチして、(力が)増幅している。だから、チームに広がりを与えられるし、これからも期待できるのだ」 ひとつの仮説にすぎないが、久保は森保ジャパンでプレーレベルを下げてピッチに立っているのではないか。彼のプレーはもっと迅速でアイデアに溢れ、ディフェンスを粉砕する破壊力がある。日本代表でもそれぞれの選手の力量は申し分ないだけに、その関係性を作れていないのはチームの問題だろう。 「連係力」 それが久保の異能である以上、どんなチーム戦術であっても、ピッチに立つ選手と関係性を結ぶことはできる。それは日本の武器になるだろう。鎌田大地が不在で、三笘薫が万全ではない状況で、久保がチームを引っ張るしかないのだ。 イラン戦でも久保はマークされるだろう。だが、独力で久保を止めることができるディフェンダーはアジアカップに見当たらない。
小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki