窮地の広末涼子に残された二つの逆転方法とは? 「かわいいおばさん路線」と「親子共演」がカギ
広末涼子さんがついに再始動するという。43歳。 鳥羽シェフとのダブル不倫騒動で無期限謹慎処分を受けていたものの、昨年7月に離婚が成立。事務所も退所し、個人事務所「R.H」の代表取締役としての再出発をインスタグラムに投稿した。本人の軸足は俳優業にはあるものの、会社としてはアパレル事業や不動産取引も手がけていくという。ゼロからの再出発というよりは、後ろ盾となる人脈をつかんでの周到な独立だったのではと思わせる。 【写真を見る】「夫が19歳女子大生と外泊報道」で離婚した女優、離婚の際「僕の財産は全部捧げる」と財産贈与した歌手など【「熟年離婚」した芸能人11人】
復帰についてはいろいろと言う向きもあるようだが、個人的には第二のヒロスエブームは確実に来ると感じる。 まず、ヒロスエ世代の男性たちが権力と財力を握る地位に就き始めたということだ。1978年生まれの鳥羽シェフが、東スポの記者に対して「(広末と交際している自分が)正直うらやましいでしょ?」と“ドヤ顔”だったという報道があった。記者がなんと答えたかは分からないが、確かに40~50代の男性にとって憧れのタレントであったことは疑いようがない。 ヒロスエ世代がスポンサー企業の重役となり、あるいは鳥羽シェフのように経営者となり、テレビや映画の監督になった今、「俺のヒロスエを救いたい」という衝動に駆られる人は一定数いることだろう。第二、第三の鳥羽シェフが出てきても全く驚かない。自分を振り回して去っていくまでを含めて「男のロマン」たる女性像というか、マゾヒスティックなナルシシズムに浸らせてくれる女性としての立ち位置を強固にした感さえある。
「高い演技力」には疑問符でも……若い世代獲得に重要な「妖艶な美魔女」より「かわいいおばさん」の価値
同世代の男性を狂わせる「透明感」は、若い女性にとっても関心事のひとつだろう。それを突き詰めれば、過去のスキャンダルさえ吹き飛ばす引力を持つ。広末さんではなく、彼女と同世代の安達祐実さんのメイク動画がバズった時にそう思った。 不倫報道が出たバツイチ女優の復帰作は、「脱ぐ」作品というのが定番だ。最近は「離婚しない男」に出演中の篠田麻里子さんが話題だが、NETFLIX「金魚妻」で濃厚な絡みを披露した篠原涼子さんのように、広末さんも配信系を足掛かりにするのではとみられている。 ただ、そのやり方はもう古いのではないだろうか。脱ぐの脱がないので騒いでいるのは中年だけ。テレビだって世帯視聴率ではなく若年層の個人視聴率を重視するようになった今、若者を取り込むためにはどうすればいいか、ということを考慮した方がいいように思うのだ。 「若い世代に大人気!」という言葉に、日本の中高年は弱い。というか、敏感に反応してしまう。だから若い男性と恋に落ちるような美貌を持った女性には、それだけの価値があると考えられ、復帰作のテーマに選びたがる女優が多いのもうなずける。 だからといって同じように、広末さんが妖艶な美魔女役で生きるとは思わない。私生活はどうあれ、「透明感」「はつらつ」「ピュア」といったタレントイメージで売ってきた人だ。演技力が高いかどうかについては議論の余地を残しているものの、奔放な素顔を匂わせることなく、いくつになっても清純派という印象を保ち続けてきたところに女優としてのすごみがある。その力は評価されていいのではないか。 安達さんの再評価も、並外れた童顔のメイク動画が若い女性の間で話題になったことが大きい。10年たっても不倫のうわさを覚えている中年層より、過去などおかまいなく外見の若さを評価してくれる若者層の声の方が強いということだろう。 役のイメージを借りずとも、「いくつになっても少女みたい」な見た目は武器になる。かえって美魔女役は、若づくりで痛々しいという評価に転ぶリスクさえあるものだ。 最近は宮崎あおいさんも本格復帰がうわさされているだけに、「妖艶な美魔女」や「バリキャリ女子」より「かわいいおばさん」女優枠が活況になりそうな予感がする。広末さんもその一角を担うポテンシャルは十分にあるだろう。