インフラ支える女性たち。商船三井が国際女性デーイベント
商船三井と国内発電最大手JERAは国際女性デーの8日、女性をはじめ誰もが活躍できる働き方について考える対話型イベント「Wダイアローグ」を都内でオンラインを併用して開催した。「Wダイアローグ」は、商船三井が国際女性デーに合わせて行うイベントで、業種を超えて女性活躍の取り組みやロールモデルを共有する。今年はJERAと共催し、約190人が参加した。 第1部では、社員や役員に占める女性の割合を示し、多様性を尊重し合うダイバーシティーの推進について説明した。JERAはダイバーシティー&インクルージョン(多様性と包括性、D&I)推進室を設置し、女性管理職のスポンサーシップ制度や他企業との交流会などに取り組む。 商船三井の今年1月時点の女性比率は社員の21%、役員(執行役員以上)の9%、管理職(陸上)の10%。人事部キャリア・ウェルネス推進チームの正木寛昭チームリーダーは「十分とは言えないが、上昇傾向にある。陸上職の管理職の女性比率を2年で15%に上げたい」と述べた。 第2部では、JERAの藤家美奈子執行役員と商船三井の安藤美和子執行役員が対談。社会の変化や、女性活躍をさらに進めるための取り組みについて話し合った。 藤家氏は、長らく女性が担うこととされてきた家事や育児を夫婦で協力し合うようになり、働き方も変わってきたことを報告。「仕事をして家事や育児も楽しむためには、夫であり父である男性も主体的に動くことが大事」と述べ、「多様性の時代なので型にはめず、自分なりのロールモデルを作ればいい」と激励した。 安藤氏は、入社当時は女性の営業担当がまだ少なかったといい、「珍しかったせいかアポイントメントをお願いしやすかったくらいで、特に意識することなく自由に働いてきた」と振り返った。「女性だからとか男性だからとかではなく、自分らしくあること。チャレンジすることで自分の中の多様性を引き出せる」と語った。 両社のチームリーダーによる座談会、少人数のグループに分かれての対話会も行われた。参加したMOLケープ(シンガポール)の石垣遥香さんは「自分が何をすべきか、どうしたいか、よく考えるいい機会になった。性別だけでなく、いろんな文化や価値観があり、一人一人とよく向き合いたい」と話した。
日本海事新聞社