ベトナムで新たな国家主席が就任 「反汚職闘争」を支えた公安相
ベトナムで22日、新たな国家主席にトー・ラム公安相(66)が就任した。公安省は日本の警察組織にあたり、ラム氏は国の最高権力者であるグエン・フー・チョン共産党書記長(80)が推し進める「反汚職闘争」で中心的な役割を担ってきた。 【写真】止まらない政治トップの辞任ドミノ 「安定」魅力のベトナムで何が 共産党が一党支配するベトナムは党書記長、国家主席、首相、国会議長の「4本柱」の指導体制を敷く。国家主席は党書記長に次ぐ権力序列2位。国家元首として内政と外交で国を代表し、軍を率いる立場でもある。 22日の式典で、ラム氏は「党と国家、人民から与えられた全ての任務を完遂するため、努力する」と述べた。任期は3月に途中辞任した前任者の残りを引き継ぎ、2026年まで。 ラム氏は1979年に公安省入りし、40年以上にわたって公安畑を歩んできた。16年からは公安相として、「燃える炉」と呼ばれるチョン書記長主導の汚職捜査を指揮し、多数の党幹部や経済界の大物らを摘発。チョン氏の信頼は厚いとされる。
朝日新聞社