「とにかくすべてが攻めている! 振り切っている! さらなる上を見せつけられた思いだ!」by 森口将之 これが、BMW XMに乗った自動車評論家のホンネだ!!
余人から嫌われることを恐れない強烈なボディ・デザイン!
今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗! BMW Mシリーズの頂点に立つXM。どんなクルマとも似ていない脅威的な存在感。すべてが規格外のスーパーSUVに乗った武田公実さん、森口将之さんのホンネやいかに? 【写真18枚】思わず二度見する「金継ぎ」ボディ!と迫力満点のキドニーグリル、BMW XMの突き抜けたデザインを写真でチェック ◆「まぎれもない“M”」武田公実 伝説のミドシップスーパーカー“M1”に次ぐ、史上第二の“M”専用モデル。ただ、もはや定番の一つとなったSUV様式で、しかもPHEVながら、やはり“M”は“M”。システム総出力653psのもたらす走りは、クールに熱い。そして48Vアンチロールバーのおかげか、コーナーにおいてもロールはほとんど見せず、まるで真横に吹っ飛びそうな回頭性をもって、巨大な体躯を感じさせないフットワークを披露する。これはやはり、まぎれもない“M”なのであろう。 そしてXMとのドライブを続けているうちに、余人から嫌われることを恐れない強烈なボディ・デザインや、BMW門外漢にはとっつきにくい各種設定スイッチの操作でアタフタしてしまうことさえも、ある種の「通過儀礼」であるかのように感じられてきた。 自分自身が元気ハツラツな時には、気持ちをさらに引き上げてくれる最高の相棒となる。でも、そうでない時にはクルマに負けてしまいそうにもなる。この恐るべき“M”と真っ向から向き合うには、強靭な精神力と自己肯定力が必要とさえ感じたのである。 ◆「好き嫌いを超えて尊敬」森口将之 とにかくすべてが攻めている。振り切っている。現行7シリーズでもそう感じたけれど、さらなる上を見せつけられた思いだ。 XMと聞くと僕は反射的にシトロエンを思い出すので、対極にあるようなスタイリングは受け入れないけれど、それでも結構! という言葉が返ってきそうなほど、スタイリングもカラーも突き抜けている。敵ながらあっぱれだ。伝統的な富裕層ではなく、Z世代のミュージシャンやアスリートなら、このテイストを歓迎しそうな気もするし。 走りもその姿に負けないぐらいアグレッシブ。プラグイン・ハイブリッド車というと日本ではエコカーという認識なのに、4.4リッター V8ツイン・ターボにモーターを組み合わせ、迫のサウンドまで届ける。ボディはポルシェを思わせるソリッド感で、乗り心地は硬質。おかげで2.7tの巨体を自在に曲げていける。 カーボンニュートラルというテーマを出されても、おとなしくはしない。できることをやり抜いていく。好き嫌いを超えて尊敬できる部分である。 写真=小林俊樹(メイン)、神村 聖(サブ) (ENGINE2024年4月号)
ENGINE編集部
【関連記事】
- 「遠近法を間違ったかのような『顔面力』は迫力満点!」 2024年の注目車、BMW XMに乗った自動車評論家の小沢コージ、佐野弘宗、大谷達也のホンネがこれだ!
- 「デカい4駆なのに自動車税は2リッターと同じで、13年過ぎても割増なし!」by 国沢光宏 これが、ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4xeに乗った自動車評論家のホンネ!!
- 「コルベットと同系統の6.2リッターV8は、2.7トンの車重に対しても不足なし!」by 高平高輝 これが、キャデラック・エスカレードに乗った自動車評論家のホンネ!!
- 「あろうことかスーパーチャージャー付き5リッターV8を搭載してるんだから恐れ入る」by 国沢光宏 これがランドローバー・ディフェンダー110 V8に試乗した自動車評論家3人のホンネだ!!
- 「スペックは現在販売しているすべての日本製電気自動車より優れている」by 国沢光宏 これが、ヒョンデ・コナ・ラウンジ2トーンに乗った自動車評論家のホンネ!!