【ジャパンC】天皇賞(秋)、ジャパンC連勝は4頭のみ 連勝馬の足跡を振り返りイクイノックスの可能性を探る
データ上はイクイノックスの3着内は堅い
この章では前走天皇賞(秋)に出走した馬のジャパンC成績についてデータで深堀りしてゆく。使用するデータは86年以降のものとする。 <天皇賞(秋)→ジャパンCの連戦データ> 前走天皇賞(秋)【13-13-18-123】勝率7.8%/連対率15.6%/複勝率26.3% →前走天皇賞(秋)1着【4-4-7-7】勝率18.2%/連対率36.4%/複勝率68.2% →前走天皇賞(秋)1番人気1着【3-1-5-0】勝率33.3%/連対率44.4%/複勝率100.0% 天皇賞(秋)を1.56.9以内で走破【1-1-1-4】勝率14.3%/連対率28.6%/複勝率42.9% →天皇賞(秋)3着以内【0-1-0-1】勝率0.0%/連対率50.0%/複勝率50.0% →天皇賞(秋)4着以下【1-0-1-3】勝率20.0%/連対率20.0%/複勝率40.0% ジャパンCにおける前走天皇賞(秋)組は単勝回収率38%、複勝率回収率66%と妙味の面ではイマイチ。天皇賞(秋)→ジャパンCの連勝にはこれまで22頭が挑戦しており、先に述べた4頭が達成している。挑戦した馬は勝率18.2%、複勝率68.2%とまずまずの安定感。単勝回収率は44%と低調であるが、複勝回収率は114%とプラス域。さらに天皇賞(秋)を1番人気で勝利した馬に限ると、勝率33.3%、複勝率100%で信頼度がグンと上昇。イクイノックスが複勝圏内を外す確率は極めて低いと言えるだろう。 また、前走天皇賞(秋)組について懸念されているのがレコードの反動。そこで、これまでの天皇賞(秋)で1:56.9以内の好時計を記録した馬たちの次走について調査した。この条件を満たしてジャパンCに出走した馬の成績は【1-1-1-4】で複勝率42.9%。同組全体の複勝率よりも16%ほど高い値を記録しており、高速決着による反動の影響は小さいと見て良いだろう。 興味深いことに、この条件下において天皇賞(秋)を3着以内に好走した馬は【0-1-0-1】、4着以下の馬は【1-0-1-3】と、着順と複勝率にはさほど相関がない。天皇賞(秋)で好タイムを記録した馬は着順に関係なく買い目に入れておくべきだ。今回はイクイノックス、ダノンベルーガ、ドウデュースの3頭がこの条件をクリアしている。 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。新歓情報はTwitterにて更新(@ut_horsemen)。
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