婚活でドタキャン、すっぽかし・・・「30代女性は問題が多い」持論持つ彼の本気婚活の”結末”
そこで出会えたのが恵美さんだった。12歳年下の30歳。道弘さんとしては何の文句もない。 「会ってみたいと言ってもらい、すぐに彼女が住む京都に会いに行きました。2カ月後には東京でプロポーズし、さらに2カ月後に結婚。今日に至るまでドタキャンなどの問題行動はありません」 恵美さんも道弘さんと同じく3人きょうだいの一番上で、大学卒業後は会社員を経て、家業の事務と現場の両方で働いていた。仕事観や家族観が道弘さんと近いのだ。
「なぜ私と結婚したのかは詳しく話したがりません。でも、『妥協せずに結婚できた』とは言ってくれています。頭がいい人なので、私の会社の手伝いも上手です。戸建て派で、お受験のように子どもに無理やり勉強させようとは思わないところも私と似ています」 ■満足そうな道弘さんの結婚に学ぶこと 満足そうな表情を浮かべる道弘さん。「料理と育児は妻に任せている」と言いつつ、自分の家事分担も増やしている。子どもが動き回るようになった現在はシェアオフィスに「出勤」する日も減らして在宅勤務。3人家族の幸せを堪能している。
自分がアラフォー独身だったのに「30代以降の独身女性は問題行動が多い」と断じる道弘さんに筆者は共感できない。むしろ、そのような偏見を持った道弘さんの態度が相手の「問題行動」を引き起こしている可能性があると思う。 ただし、自分自身が結婚相手に何を求めているのかをしっかりつかみ、地道な努力と果敢な行動を重ねたことは素晴らしい。現在の道弘さんの幸福に直結しているとも感じる。 ドタキャンしない、子どもを作って家庭を守る――。10代20代だった頃の道弘さんの周辺にもいたはずの女性像だが、当時の道弘さんはその価値に気づかなかったのだろう。回り回ってでも己を知ってその理想に辿りつくことが、現代人の成功と言えるのかもしれない。
本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 :ライター