【地方競馬】ブルーサンが雲取賞を制覇
「雲取賞・Jpn3」(14日、大井) またもJRA勢のワンツーだ。先手を奪った3番人気のブルーサンが、そのまま軽快なフットワークを駆使して1着でゴール。デビュー9戦目にして初のタイトルを手にした。2番人気の白毛馬アマンテビアンコは、スタートで大きくつまづく不利が響き、最後は内から伸びたものの2着。3着に6番人気で大井のサントノーレが入った。2番手を進んだ1番人気のイーグルノワールは最後にバテて4着に敗れた。地方競馬所属の上位2頭に与えられる「羽田盃・Jpn1」(4月24日・大井)の優先出走権はサントノーレと5着したフロインフォッサルがゲットした。 【写真】ガッツポーズを見せる和田竜 顔面が地につくほどにつまづいたアマンテビアンコとは対照的に、好スタートを切ったブルーサン。最後までしぶとく、そして強い内容で初のタイトルを奪取した。「前走が強い競馬だったし、大井の千八ならチャンスがあると思っていた」と和田竜。終始3、4馬身のリード。4角手前で直後のイーグルノワール、サントノーレが馬体を合わせにきたが、ここで慌てることなくひと呼吸つくと、直線に入って2頭を一気に引き離した。最後は内から猛追してきた白い馬体も2馬身差で封じ込めた。 南関東では19年5月さきたま杯(ウインムート)以来の重賞勝ちとなった鞍上。大井では初の重賞Vに「気持ち良かった。物見をする馬で、きょうは少しソワソワして落ち着きがなかった。ハナに行く馬なので心配だったけど、最後まで走り切ってくれて良かった」と満足そう。 デビュー4戦目からダートへ転戦。千八ばかりを使われて2、1、2、5、1着。連勝で重賞ウイナーの仲間入り。「羽田盃と同じコースを勝てたのは大きい。次は慣れてくれるだろうし、もっと頑張ってくれるんじゃないかな。基本的には真面目な馬ですから」と力強い。 かつてはタマモストロング(00年白山大賞典、さくらんぼ記念)、スナークレイアース(02年白山大賞典、04年マーキュリーカップ)で交流重賞を勝ちまくった川村禎師も、8年ぶりの美酒に「馬の状態は一番良かった。自信を持って送り出せたのでホッとしてます。先々が楽しみになりましたね」と笑顔。次は羽田盃へ。たたき上げのスピード馬が、新装なったクラシックロードに大きく名乗りを上げた。