安房権利擁護推進センターの成年後見制度のシンポに180人 館山(千葉県)
安房地域権利擁護推進センターは、成年後見制度普及啓発シンポジウム「身寄りのない人の支援について考える」を、館山市の県南総文化ホールで開催した。行政や医療、福祉関係者、一般を含め180人が参加した。 認知症や知的障害、精神障害などにより、判断する力が十分でない人が、契約や財産管理を行うことが困難な場合に、本人に不利益が生じないように支援し、「安心して生活する権利」を守る同制度。 シンポジウムは、安房地域で同制度を利用するための相談窓口として鴨川市社会福祉協議会に設置されている同センターが、制度が「身寄りのない人に有効なツールとなる」ことを、広く知ってもらおうと企画した。 はじめに同社福協の榎本豊会長が「成年後見制度は、2000年に介護保険と同時にスタートしたが、一般の人は名前を知っている程度。安房地域では、高齢化が急速に進み、権利擁護を必要とする人は多くなっている。制度の概要、内容、現状を把握し、誰もが安心して過ごせる暮らしやすい地域のために貢献してもらいたい」などとあいさつした。 その後、同制度の概要やメリット、「身寄りありき」で進んできたサポート制度の問題などについての講演、「成年後見制度を活用した支援の実践」をテーマにしたパネルディスカッションが開かれた。 一般で参加した男性は「高齢化が進む安房地域の現状、成年後見制度のメリットなどを知ることができ、実りのあるシンポジウムだった」などと話していた。