血気盛んな７９歳のジョージ・ミラー監督 女戦士によるバイク復讐劇の原点は〝怒〟迫力！ 映画「マッドマックス：フュリオサ」
【エンタなう】 ７９歳のジョージ・ミラー監督が、ますます血気盛んだ。２０１５年に公開されファンを熱狂させた「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に続いてのメガホンとなった公開中の「マッドマックス：フュリオサ」は、あの女戦士フュリオサの若き日の物語が描かれる。 今回も、のっけからノンストップ・カーアクションに息をつくヒマがない。世界の崩壊から４５年。暴君ディメンタス将軍率いるバイカー軍団に連れ去られ、故郷や家族、すべてを奪われたフュリオサ。改造バイクで絶叫するディメンタス将軍と、鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーが土地の覇権を争う、狂気（マッド）な世界に巻き込まれ対峙することに。 復讐に燃え、人生を懸けて修羅の道を歩む若きフュリオサを演じるアニャ・テイラー＝ジョイは、凜々しさを超越した野獣の目つき、並外れた身体能力で、不毛な争いを続ける男どもを蹴散らす。対するディメンタス将軍役のクリス・ヘムズワースは歴史上のさまざまな支配者像を体現、強靱なバイカーたちがひれ伏すカリスマ的な魅力を放つ。 この２人が向き合うクライマックスには、復讐劇につきもののカタルシスがない。むしろ、リアリティーあふれる後味の悪さが、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に無理なくつながる布石なのだ。 本作は、フュリオサというひとりの人物の１０歳から２６歳までの長い旅路が描かれる。怒りの火をたぎらせ続ける胆力に驚き、心を揺さぶられた。
