米国小売店視察 セレブも通うハイエンドナチュラルスーパー「Erewhon(エラワン)」
本紙では3月、米国市場調査ツアーを実施、スーパーやドラッグストアを視察した。今回は、ロサンゼルスの店舗視察をレポートする。第1弾は、ナチュラルスーパー「エラワン」。 1966年創業のエラワンは、オーガニック・健康志向型の高級スーパーマーケットチェーン。食物療養法のマクロビオティックの思想に影響を受け、「ナチュラルフーズのパイオニア」として展開している。こだわりのオーガニック商品をはじめ、グルテンフリー、マクロビ、ローフード、スーパーフードなど、圧倒的な品揃えを誇る。有機農法の支援なども行い、地元の農家から届く野菜や花など、地産地消にも取り組む。 ロサンゼルスを中心に現在10店舗を展開、売場面積は400坪~。社会や環境・従業員・顧客・サプライヤーなど全てのステークホルダーに対する利益を追求しており、“体と地球に優しくないものは販売しない”のがコンセプト。ゆえに高価格帯の商品が並び、ハイエンドスーパーとして認知されている。ハリウッドセレブやモデルからも絶大な支持を集めている。 環境配慮からプラスティック容器の取り扱いをしておらず、コールドプレスジュースなどをはじめとしたオリジナルの飲料や、ボーンブロススープなどの瓶入り商品が並ぶ。オリジナルのミネラルウォーターも瓶に入れる徹底ぶりだ。 デリコーナーも人気で、新鮮な野菜やスーパーフードを用いたサラダバーをはじめ、その場で調理して持ち帰れる惣菜も人気だという。店内で作られたスムージーやデザート類も。ハリウッドセレブとコラボして大ヒットになったスムージーもあるといい、流行の発信店としての役割も持つ。 サプリメントコーナーも充実。NB品に加え、エラワンPBの品揃えも数多くラインアップ。定番商品はほとんどPB品が用意されている。 定番のオメガ3商品は多くのスペースを割いて陳列。日本では二日酔い対策で定着しているターメリック(ウコン)は、JOINT HEALTHなど、抗炎症作用を訴求する売り方が主流となっている。クロレラやスピルリナなどの微細藻類の商品が充実。最近ではSEA MOSS(海草)もプラントベースの人気から流行の兆しがあるという。 プロバイオティクスコーナーはどの自然食品店でも必ず棚割りされているほどの人気コーナー。目新しい所では、日本でも流行しつつあるリポソーム化したビタミンCなどの商品や、ブラックコホッシュの商品が棚に並ぶ。 美容感度の高い女性客向けのビューティーコーナも商品が充実。オーガニックコスメをはじめ、バイヤー選りすぐりの商品が並ぶ。商品知識の優れたスタッフによるアドバイスも人気の要因だという。