【巨人】岡本和真4番続投V打、28歳誕生日“当たり”戻った「痛そうでした」強烈打球が丸直撃
<巨人3-2広島>◇30日◇東京ドーム 巨人岡本和真内野手(28)が4番続投決勝打を放った。初回2死三塁で中前に先制適時打を放ち、これが決勝点となった。満塁の絶好機で打ち取られた前日の試合後に、阿部慎之助監督(45)が4番交代を示唆した中、誕生日だったこの日も4番として結果で存在意義を示した。ファウルの打球を三走・丸の右太ももに直撃させた後に、4番に“当たり”が出たチームは、3カードぶりカード勝ち越しで3位に浮上した。 ◇ ◇ ◇ 続投した4番のバットに“当たり”が戻ってきた。岡本和が1回2死三塁の得点圏、バットを振るたびにスイングは鋭さを増した。カウント3-2での8球目、二遊間を真っ二つに割る中前適時打で先制。6月は得点圏打率1割8分5厘と低迷する中、コンパクトかつ強烈なスイングでもたらした。28歳のバースデーソングでスタンドから祝福され岡本和は「ありがとうございます」と、自らを祝う一打が決勝点となった。 直前の6球目、広島の守備網ではなく、味方に襲いかかった。ファウルの打球が三走・丸の右太ももに直撃。もん絶する姿に場内はどよめいた。さらに7球目も同じ方向へ。強い打球を飛ばす意識は試合前、別室で植え付けた。二岡ヘッドコーチ付きっきりでティー打撃を行い修正。味方をも襲った打球に岡本和は「丸さん、痛そうでした。(丸がスタッフに)打球速度聞いてましたよ」と、無事フル出場したリードオフマンをネタにした。 4番交代を示唆した阿部監督は、一夜明けてすがすがしく踏みとどまった。「考えて、1杯飲んで寝たんだけど、翌朝やっぱり4番だなと思って」と続投させた。前日の試合後、満塁の勝ち越しの絶好機で、遊ゴロに打ち取られる姿に奥の手を模索。寝付けに流し込んだアルコールで、迷いを洗い流して決めたオーダーが当たり「振り回さなくてもああやってコンタクトすれば、すごい打球がいくので。何かつかんでくれたら」と復活を願った。 誕生日を迎え打率2割1分7厘と不振にあえいだ6月は、もう終わり。チームは混戦模様の中で3位に浮上した。「7月、また来月頑張りたいなと思います」と岡本和。いつもどおり打線のど真ん中で、真夏の攻勢に打って出る。【栗田成芳】 ▼中川(左膝痛の抹消から2カ月半ぶりに1軍登録、1回1安打1四球1失点)「使ってもらってうれしいが、抑えないと。チームの勝ちがなくなる可能性のある場面で投げるのは結果が求められる。勝負の世界なので、次はしっかり抑えられるように」