中国製ゲーム『黒神話:悟空』が世界で大ヒット
【東方新報】中国の名作『西遊記』をテーマにした中国製ゲーム『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』が、20日に世界同時リリースされた。このゲームは、人気ゲームプラットフォーム「Steam」で、リリース直後に世界の人気ランキングでトップに立ち、同時オンラインプレイヤー数が140万人を超えた。 今年6月に予約販売が始まって以来、ゲームの売れ行きは絶好調で、Steamでの過去1週間の売上でも世界一位を記録している。 このゲームは、最先端の「Unreal Engine 5」を使って開発されており、そのグラフィックや演出は映画レベルのクオリティだ。プレイヤーは孫悟空として、ゲーム内で西遊記の舞台となるさまざまな場所を冒険し、多彩なキャラクターたちの物語を体験する。 業界では、このゲームの高い品質と「孫悟空」という人気キャラクターが組み合わさることで、世界的なヒット作になる要素を持っていると評価されている。すでに多くの海外メディアが高評価をつけており、ゲームレビューサイト「メタクリティック(Metacritic)」でも80点以上の評価を獲得している。 発売前から海外でも大きな注目を集めており、一部の国のプレイヤーはこのゲームをきっかけに『西遊記』の英訳版を読み始めたほどだ。『メタルギアソリッド(Metal Gear Solid)』や『デス・ストランディング(Death Stranding)』で知られる日本のゲームクリエイター小島秀夫(Hideo Kojima)氏も、X(旧ツイッター<Twitter>)で「このゲームの予告編を見て以来、非常に興味を持っている」とコメントしている。 このゲームでは、西遊記の舞台となる中国各地の有名な歴史的建造物が忠実に再現されている。例えば、重慶市(Chongqing)の大足石刻の千手観音像が登場する。また、小西天、玉皇廟、鉄仏寺など、各地の文化遺産もゲームに取り入れられ、観光業界でも注目を集めている。 四川美術学院(Sichuan Fine Arts Institute)の副教授である曾途(Ceng Tu)氏は、「このゲームは、中国の歴史的建築物を忠実に再現しており、プレイヤーが楽しみながら中国の古建築を学ぶ機会を提供している」と評価している。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。