横浜・中畑監督が掛布DCに宣戦布告!
■中畑監督「タイガースより上に行く」 沖縄の宜野湾で行われた横浜DeNAとの練習試合の前に、中畑清監督と挨拶がてらに話をした。相変わらず陽気な中畑監督は、“その気”になっていた。「監督になって3年間で、これだけ手ごたえがあるキャンプは初めてだ。今年は、タイガースより上へ行くぜ!」 キヨシ節が冴えた。堂々の宣戦布告である。 「いえいえ、そう簡単に、ウチよりも上へ行ってもらっては困りますよ」 私も負けずに応戦したが、中畑監督は、なにより阪神からFAで移籍してきた久保康友のことを絶賛していた。「久保がいいねえ。本人とも話をしたが『僕は抑えなんか無理なんです』と言っていた。そうなんだろうな。先発タイプなんだろうな。先発の軸になってもらえると思うぜ」 久保の話になると、その古巣に阪神に所属している私としては複雑な心境だったが、確かに阪神のストッパー時代の久保には迷いが見えた。本来は150キロ近いボールを持っているが、球威で押すのか、先発のときのように、スピードを抑えながらコントロール重視でいくのかに戸惑っていた。結局、後者の道を選択したが、それには、ストッパーとしては弱すぎた。シーズン途中から“失格”の烙印を押されたが、先発ならば再生は可能だろう。 ■久保がDeNAのエースになる 中畑監督は、「先発の軸となること」を私に明言していたが、久保はゲームを作る能力を持っている。私も、今季の横浜投手陣の実質的エースは、三浦でも、“阪神キラー”と呼ばれていた三嶋でもなく、久保が収まるのではないかと予想している。昨季、阪神は横浜DeNAに9年ぶりに負け越している。今季は、横浜DeNAとの戦いにも神経を使っておかねばらない。中畑監督が、私に語ったように、客観的にチーム編成を見ると、かなりの戦力アップを図っていることは間違いない。 昨季は10勝投手が一人も出なかった。その横浜DeNAの弱点と言える投手陣に目を向けると、先発には、三浦、三嶋に加え、久保とメジャー帰りの高橋尚成が加わった。新外国人のモスコーソに、井納や、ドラフト1位の柿田らの若手も先発争いをしていると聞く。ソーサを固定する構想のストッパー、ブルペンについては、多少の不安は残っているが、投手陣に関しては、かなりのテコ入れがされている。