探検! 世界自然遺産の島…これぞ種の宝箱 夜の奄美大島は多彩な生き物が息づくワンダーランドだった!
世界自然遺産に登録された鹿児島県の奄美大島は、多彩な生き物が息づく“種の宝庫”だ。奄美市名瀬の自然写真家常田守さん(71)の案内で夜の森を巡り、躍動する生き物たちの姿を撮影した。 【写真】色鮮やかな羽毛が目を引くリュウキュウアカショウビン
同市中心部から車で10分。目の前をケナガネズミが横切った。「市街地近くでも希少種が見られるようになった」と常田さん。生き物をひかないよう、慎重に森へ向かった。 森に入ると、暗闇にリュウキュウアカショウビンの鮮やかな羽毛が浮かび上がり、リュウキュウコノハズクはぎょろりと大きな目を光らせた。「ウォッ、ウォッ」。獣のような鳴き声の持ち主は繁殖期を迎えたオットンガエル。握り拳ほどの大きさで、琉球列島最大の体格を誇る。 数メートル先に、茂みに入る毒蛇ハブを見つけた。恐る恐る近づき、息を潜めてシャッターを切った。道路脇の斜面にはアマミノクロウサギ。夢中になって木の皮にかじりつく姿を観察できた。「奄美の森っておもしろいでしょう」。常田さんの言葉通り、躍動する生き物たちに魅了された。
南日本新聞 | 鹿児島