【注目チーム】今季キックザウバーに名称変更の旧アルファロメオ、ボッタス&チョウ・グァンユで3季目…下位脱却を狙う|キックザウバー|F1
ザウバーF1チームのネーミングライツという形で、2019年よりアルファロメオのチーム名に。2024年は新たにキックザウバーという名称に変更された。
長年戦ってきたザウバーがネーミングライツで2019年にはアルファロメオに
長らくF1で活動してきたザウバーが、2018年は「アルファロメオ・ザウバーF1チーム」の名前でエントリー。このシーズンは48ポイントを奪取し、コンストラクターズ8位でシーズンを終えた。 買収や譲渡を介したわけではないが、ネーミングライツによって2019年よりザウバーの冠が外れることに。新たなチーム登録名は「アルファロメオ・レーシング」となり、2007年のワールドチャンピオンであるキミ・ライコネンを迎え、アントニオ・ジョビナッツィとのラインナップでシーズンを迎えた。 2019年、57ポイントを手にしてコンストラクターズ8位でシーズンを終えることに。2020年は同様に総合8位ながら、獲得ポイントはわずか8と、低迷する結果となった。
2021年はウィリアムズに抜かれ総合9位
2021年はなかなか上位勢と対等に戦うことができず、シーズンを通じてライコネンが入賞4回、ジョビナッツィが入賞2回でシーズン13ポイント奪取に留まった。ウィリアムズが23ポイントで総合8位に浮上し、アルファロメオは9位にポジションを下げた。 シーズン中盤には元王者ライコネンがF1からの引退を表明し、同じフィンランド出身のバルテリ・ボッタスが2022年から加わることが発表された。 ジョビナッツィは2022年のシートが未確定のまま終盤戦を迎える。するとF2で年間3位となりスーパーライセンス取得条件をクリアした中国人ドライバー、チョウ・グァンユが2022年のレギュラードライバーになると公式発表された。これでアルファロメオはボッタス&チョウのラインナップとなり、2022年より顔ぶれが一新することとなった。
2022年は総合6位にジャンプアップ
2021年は13ポイントで10チーム中9位と大苦戦したアルファロメオ。2022年は序盤から中団争いでも存在感を示し、移籍してきたボッタスが古巣のメルセデス勢に近い位置の予選結果を叩き出すなど、上々の滑り出しを見せた。 序盤からボッタスは入賞を繰り返し、ルーキーのチョウ・グァンユもデビュー戦でいきなり入賞を果たすなど、アルファロメオは2022年、高いポテンシャルを有していることを示した。 経験豊富なボッタスがポイントを奪取する一方、チョウはなかなか入賞圏内に入れない構図となるも、中国人ドライバーはマシンを壊さず堅実に走るスタイルで地道に完走を続けていく。イギリスGPのスタート直後、チョウが多重クラッシュに巻き込まれ、逆さまになったままコースアウト。激しくフェンスに当たってストップするというあわやの場面もあったが、大事に至らず済んだ。 後半戦に入ると、ボッタスが予選でミスから思うようなグリッドを獲得することができない一方で、チョウが先輩ボッタスよりも前のグリッドを獲得するレースも散見された。 そして結果として2022年のアルファロメオは、ボッタスが9度の入賞で49ポイント。チョウは3度の入賞で6ポイントという結果に終わった。チームとしては55ポイントを手にして、マクラーレンに続く総合6位でフィニッシュ。2019年8位、2020年8位、2021年9位という直近3シーズンの成績を踏まえると、大きなジャンプアップとも言える1年になった。