2024年春の花粉飛散予測 第3報 2月上旬~スギ花粉が飛散開始 早めの対策を
2024年春の花粉飛散量(例年比)
2024年春のスギ・ヒノキ、北海道はシラカバ花粉の飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べると、九州から東北のほとんどの地域で、例年並みか例年よりやや多いでしょう。北海道は非常に多い見込みです。 前シーズン(2023年)と比べると、九州から東北南部の多くの地域で前シーズンより少ないでしょう。東北北部と北海道は、非常に多くなる見込みです。
2024年春の花粉飛散量(前シーズン比)
前シーズン(2023年)と比べると、九州から東北南部の多くの地域で前シーズンより少ないでしょう。東北北部と北海道は、非常に多くなる見込みです。
各地域の花粉飛散傾向
各地域の花粉飛散傾向は、例年に比べると、四国・関東甲信は100%と例年並み、九州・中国・近畿・東海・北陸・東北は120~140%とやや多い、北海道は200%以上で非常に多い予想です。前シーズンと比べると、四国・中国・北陸・関東甲信は50~60%と少ない、九州・近畿は70%とやや少ない、東海は90%と前シーズン並みの見込みです。東北は150%と多いですが地域によって差が大きく、東北南部は少なく、東北北部は非常に多いでしょう。北海道は600%以上で非常に多い見込みです。
花粉飛散量の予測根拠
花粉の飛散量は、前年夏の気象条件が大きく影響します。2023年は、夏の猛暑の影響で、花芽の形成に好条件な「高温・多照・少雨」という気象条件が九州から北海道にかけて揃いました。また、花粉の飛散量は、前年春の飛散量も影響し、多く飛散した翌年は減少する傾向があるといわれています。2023年は、春の花粉飛散量が多い傾向となったため、秋に観察されたスギ雄花の花芽の量は、ほとんどの地域で2022年の秋より少ないことが報告されています。 このことから、2024年春の花粉の飛散量は、広い範囲で前シーズン(2023年)に比べると少ないでしょう。それでも昨夏の猛暑の影響で、多くの地域で例年並みか例年よりやや多いと予想します。東北北部と北海道は、前シーズンの飛散量が少なかったため、前シーズンより非常に多い見込みです。 今回発表する花粉飛散量の予測は、2023年12月7日に発表した「日本気象協会2024年 春の花粉飛散予測(第2報)」の内容を花芽調査の報告などを考慮して修正しました。四国・中国・近畿・関東甲信・東北は、例年比または前シーズン比が1ランク程度少ない傾向になった府県があります。 【花粉の種類について】 北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。 【飛散量に関する言葉の説明】 非常に多い :前シーズン (例年)の200%以上 多い :前シーズン (例年)の150%以上200%未満 やや多い :前シーズン (例年)の110%以上150%未満 前シーズン(例年)並:前シーズン (例年)の90%以上110%未満 やや少ない:前シーズン (例年)の70%以上90%未満 少ない:前シーズン (例年)の50%以上70%未満 非常に少ない:前シーズン (例年)の50%未満 ----------------------------------------------------------- 前シーズン :2023年シーズン飛散量 例年:過去10年(2014~2023年)の平均値 【2023年夏の気象に関する言葉の説明】 平年:1991~2020年の平均値
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子