２００５年頃、吉田勝栄さん（右端）らと写真に納まる西田さん（吉田さん提供）

　俳優の西田敏行さんが、７６歳で亡くなった。西田さんは佐世保市が舞台になった映画「釣りバカ日誌１６」（２００５年公開）のロケで長崎県を訪れている。ゆかりのある俳優の突然の訃報に佐世保の関係者から惜しむ声が上がった。 　ロケ誘致の段階から作品に関わった佐世保観光コンベンション協会の職員、口木史香さん（５０）は「現場で西田さんの方から話しかけるなど地元の人を大事にしてくれていた」と振り返る。歓迎会では「もしもピアノが弾けたなら」をカラオケで披露してくれたといい、「（訃報は）とても残念。佐世保を大好きでいてくださり、ありがとうございました」としのんだ。 　佐世保滞在時に西田さんが何度も足を運んだという同市山県町の「居酒屋よってんか」。おかみの吉田勝栄さん（６２）は「まだ若いのに早過ぎる」と惜しむ。店内に飾られた西田さんの写真やサインを眺め、「うちの店のもつ鍋をとても気に入ってくれて、来る度に食べてくれた。西田さんが来てから店も繁盛して…。感謝しかありません」。他の客やタクシーの運転手にも親切に対応していたようで、吉田さんは「気取らない気さくな人でした。ただただ、お疲れさまでしたとの思いです」と話した。