競輪界トップ戦線は異常事態 S班6名がグランプリ出場圏外、来期S班は3名以上の入れ替わりがほぼ確実/G1直前賞金状況
賞金9~11位の“グランプリ出場ボーダー”は接戦で、4700万円台に3名がひしめいている状況。今年6年ぶりにS班復帰している深谷知広は、5月の武雄記念で優勝するなどGIIIでは安定して決勝に乗れているが、GIではまだ決勝進出がない。 年初のケガや病気による欠場が響き、6月高松宮記念杯終了時点の賞金ランキングは24位と出遅れていた眞杉匠は、7月のGIIサマーナイトフェスティバルで優勝し11位までジャンプアップ。一気にグランプリ出場圏が見えてきた。
大逆転への糸口掴めるか
現状のグランプリ出場ボーダーよりやや下位に位置し、獲得賞金が4000万円に届いていないのが新山響平、佐藤慎太郎、松浦悠士、山口拳矢だ。 昨年のグランプリ覇者・松浦悠士は5年連続S班の座に君臨しているが、いまだ賞金ランキング23位に沈んでいる。今年は3月のGIIウィナーズカップで落車し負傷。4月末のGIダービーでの復帰後はまだ優勝がない。しかし直近の別府記念では、初日特選であっと驚く逃げを打ち3着に粘った。“夏男”がいよいよ本調子に戻ってきたように見受けられる。
S班の中では賞金ランキング最下位となる24位に沈む山口拳矢は、序盤戦で病気欠場が重なり出遅れてしまった。ダービーでの優出(決勝8着)で挽回したが、なかなか波には乗れていない印象だ。だが「持ってる」のが山口。これまで多くの場面で周囲をあっと驚かせてきたように、持ち前の勝負強さで“一発逆転”もあり得そうに思える。
灼熱の夜、グランプリ切符を手にするのは
2024年もすでに折り返し、後半戦最初のGI「オールスター競輪」を迎えようとしている。言わずもがな、優勝すれば年末のKEIRINグランプリ出場権獲得となる。 オールスターは6日間の長丁場、順調に勝ち上がれば5レースを走る過酷な戦いだ。GIではダービーに次いで賞金が高く、優勝すれば5900万円、準優勝でも3195万円獲得となる。 11月の競輪祭まで続く熾烈なKEIRINグランプリ出場権争い。すでに南関が2枠(郡司浩平・北井佑季)、関東が1枠(平原康多)獲得している。ここまでの賞金状況や今年の戦績も参考に、GIオールスター競輪の予想を楽しんでほしい。