「奨学金が返済できない」と泣きついてきた娘…肩代わりして払う親はやはり多いのでしょうか?
大学の進学時に奨学金を利用している方は、珍しくないでしょう。奨学金は受けた本人が返済することが一般的ですが、なかには返済が困難になり親に援助を求める場合もあるかもしれません。 実際、奨学金の返済が困難になり、親に援助・肩代わりをしてもらう人は、どの程度いるのか気になるところです。今回は、奨学金の仕組みや奨学金の返済を親に肩代わりしてもらう人の割合について紹介します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
奨学金の仕組みとは
奨学金とは、独立行政法人日本学生支援機構や民間の団体などが、経済的な理由で進学困難な学生のために学費や生活費をサポートする制度です。 奨学金は原則、学生本人が借り入れ、返済義務も学生本人に課されます。奨学金には、大きく分けて2つの種類があります。 ・給付奨学金 ・貸与奨学金 それぞれについて、簡単に紹介します。 ■給付奨学金 給付奨学金は、将来返済を必要としない奨学金です。対象となる要件は大きく2つです。 ・世帯収入や資産の要件を満たしている ・進学先で学ぶ意欲がある学生などであること 世帯構成や収入などに応じて支援額の区分が決まります。 学ぶ意欲があるかどうかは学校の成績だけでなく、レポートなどで多角的に判断される点が特徴です。進学後も注意が必要で、給付型奨学金を受給しているにもかかわらず、しっかりと勉強していなかった場合には支援が打ち切られる場合があります。 ■貸与奨学金 貸与奨学金は、将来返済を必要とするもので、有利子・無利子の2種類があります。また、貸与奨学金の中には一定の条件を満たせば返済が免除されるものや、複数の奨学金を併用できるものもあるようです。有利子と無利子の奨学金を比較すると、無利子の方が要件は厳しくなるため注意が必要です。 有利子奨学金の場合は、公的か民間かによって利率に差がある点にも注意しましょう。 なお、貸与型の奨学金はあくまでも学費を借りているにすぎず、返済が必要です。特に有利子型の場合、借り入れ期間が長くなればその分、利子による返済総額が増えます。奨学金を借り入れる際は、申請時点で、将来どのように返済するかを計画しなくてはなりません。