新装した水木しげる記念館が入館者5万人を突破…「若い世代が熱心に見てくれるのがうれしい」
鳥取県境港市出身の漫画家・水木しげるさんの作品や生涯を紹介する「水木しげる記念館」(境港市本町)の入館者が23日、建て替え後に再オープン(4月20日)して以来、5万人を突破した。当初の見込みより半月ほど早く、年間25万人の目標に向け、順調な滑り出しを見せている。 【地図】鳥取県
5万人目となったのは、家族で訪れた米子市の会社員関康平さん(33)。庄司行男館長から告げられると、驚いた表情を見せた。鬼太郎の誕生を描いたポスターや絵はがきなどを贈られ、鬼太郎らの着ぐるみと記念撮影に応じた。
関さんは「子どもが妖怪好きなので、初めて来た。めったにないことなのでうれしい」と話していた。
同館は、2003年3月に開館した旧施設の老朽化に伴い、建て替えられた。床面積は1・5倍の1700平方メートル。温度や湿度などを管理できる企画展示室を設け、原画の常設展示も可能になった。水木さんの従軍体験など、生涯を追体験できる展示も充実させた。
同館によると、再オープン後の1日の入館者は土日が約1000人、平日が300~400人。大型連休中には3000人を超えた日もあった。
好調な要因は建て替えたことに加え、▽昨年公開の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」のヒットで、20~30歳代女性など新たな水木ファンが来館▽近隣の高齢者施設などからの団体客が増加――などが考えられるという。
庄司館長は「水木さんの戦争体験を紹介したコーナーを、若い世代が熱心に見てくれるのがうれしい。夏休み期間などに開館時間の延長も検討したい」と話す。