銀行株指数5カ月ぶり上昇率、利上げ観測高まる-米銀規制緩和と報道
(ブルームバーグ): 日本銀行の利上げ観測を背景とした長期金利の上昇を好感し、銀行株など金融株が軒並み高。TOPIX銀行業指数は一時3.6%高と1月以来の日中上昇率、保険業指数は3.6%高まで上昇した。
個別では三菱UFJフィナンシャル・グループが一時4.2%高の1646.5円、みずほフィナンシャルグループは同3.9%高の3250円、三井住友フィナンシャルグループは同3.7%高の1万400円。
アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは、日銀の7月の金融政策決定会合に向けて国債の買い入れ減額だけでなく利上げの可能性も意識されていることが最近の金融株の上昇につながっていると指摘した。
20年利付国債の入札後、長期金利は前日より1ベーシスポイント高い0.995%。24日には日銀が6月決定会合での主な意見を公表し、データをもとに適切なタイミングで金利を引き上げることが必要との意見が示された。
米連邦準備制度理事会(FRB)が銀行の資本規制強化案に関する修正案を関係当局に提示したという報道も好感された。
FRB、銀行資本規制強化案の大幅緩和検討-修正案提示と関係者
T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジストは「米国の金融規制の緩和は今後の世界の金融規制潮流に影響を及ぼすのでは」と話す。国際的な資本規制は米国がリードしてきたため、国内の金融機関もベストプラクティスを探る際には米国の大手銀行の取り組みをチェックしており、米国での資本規制の緩和は注目されていると言う。
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Momoka Yokoyama