少林寺黒帯&ギャルモデルの二刀流K-1ガール…波北果穂の”超ツヨカワ”ハイキックを拝み撮り!
いまここで、ハイキックを見せてもらってもいいですかーー!? という記者のムチャブリにも、少しも動じない。 【画像】すごい…高く美しい超ツヨカワ・ハイキック 脱いだハイヒールを綺麗に揃えてストレッチを始めると、そこからものの1分で、頭の位置より遥かに高く、スパーン! とキレ味抜群のハイキックを何発も繰り出した。 「キックの選手の右ハイって、左手を大きく振ってから蹴るじゃないですか? 私のハイキックは構えた両手はそのまま、身体の前に置いたままで蹴り上げるのが特徴なんです」 波北果穂(20)のバックボーンは少林寺拳法。これは少林寺ならではのハイキックの蹴り方なのだという。8歳から習い始め、全国大会にも出場した黒帯の持ち主だ。その一方で、美貌と168㎝の長身を活かしてギャル雑誌『nuts』の専属モデルとしても活躍。少林寺黒帯&モデルの二刀流という”超ツヨカワ”女子として、2024年度K-1ガールズの副キャプテンに任命された。 「ありがたいことに今回でK-1ガールズは3年目になります。基本的に1年契約で、ほとんどの方が1年で交代するなか、異例の長さだそうで……お話をいただいたときは思わず『いいんですか?』って聞き返しちゃいました」 京都にある波北の実家は、祖父以下の全員がK-1ファン。「大晦日に『ガキ使』を観た記憶がないんですよ(笑)。問答無用で格闘技でした」という。 「K-1の中継をみんなで観るんですけど、お爺ちゃんが『倒せ!』『行け!』と歓声を上げているのが私の家族団欒の原風景。当時、まだ小学校低学年ぐらいやったと思いますけど、お爺ちゃんが“日本のヒーローや!”と応援していた魔裟斗選手が世界の強豪と戦っていたのをボンヤリと覚えています。 少林寺は一緒に幼稚園に通っていたお友だちのお父さんが道場の先生をしていたことがキッカケで始めたんですけど、お爺ちゃんが魔裟斗選手と武蔵選手推しという家庭環境も相まって、必然的に格ヲタギャルに育ちましたね(笑)」 中継を見ながら、父親が「お前、コレなれや~」と呟いたのがK-1ガールズだった。長じて、モデルとして活動し始めた中でK-1ガールズのオーディションの案内が送られてきたときに「運命を感じた」と波北は言う。 「お爺ちゃんが格闘技ファンじゃなかったら今の私はなかったから。家族に『オーディション受けんねん』ってすぐに報告しました。ただ、そのお爺ちゃんが癌になってしまって……オーディション開催中に入院してしまったんです。受かったら試合会場に招待しようと思っていたんですけど、間に合わなくて。合格通知が届いたのは、お爺ちゃんが亡くなった1週間後でした」 それでも波北は前を向いた。墓前に合格を報告し、母親をK-1の大阪大会に招待した。K-1ガールズの仕事をしながら家族の支えが今に繋がっていることを実感した。 「遊びたい盛りの学生時代、週3で少林寺の稽古に行くのはホンマにキツかったんですけど、お爺ちゃんや両親が『絶対辞めるな』『継続することが大事や』と応援してくれた。だからこそ黒帯を、初段を取るまで続けられた。そのおかげでこうやって取り上げてもらっているわけですし。ほかにも、少林寺が活きる場面は沢山あるんです。 例えば、毎年開催される授賞式「K-1アワード」で乾杯の挨拶に立った石井和義館長(71)が突如、少林寺の開祖・宗道臣さんの話を始めたことがあった。会場にいた人たちの多くがポカーンとしていましたが、私だけは『宗道臣さんのことや!』って気がついた。あのときはめっちゃ、テンションがアガりました。誰とも共有できひんので一人で興奮してました。 試合を見ていても急所の位置が頭に入っているから、『あ、三日月(みかづき)に入った』とか『水月(すいげつ)狙ってる!』とか、より深く選手の攻撃意図が理解できるんです。元K-1の野杁正明選手(のいり・まさあき、31)は全ての攻撃がノーモーションでしかも急所狙い。すごいなぁって感心しました。構えとかパンチの打ち方でそのファイターのバックボーンがわかるのも利点ですよね。たとえば横拳でパンチを打ってる選手がいたら“空手出身なんやな”ってなる。まぁこんな話、他のK-1ガールズの誰にも通じませんけど(笑)」 7月7日に国立代々木競技場第二体育館で行われる「AZABU presents K-1 WORLD MAX 2024」が2024年度K-1ガールズのお披露目となる。 「‐55kg級のトーナメントが行われるんですが、現在、無双状態にある金子晃大選手(27)に注目です。彼を倒せる選手が出てくるか。ここまで彼に2敗している玖村将史選手(25)とのライバル対決が見たいですが、それぞれ1回戦は未知の外国人選手と当たるんですよね。 あと、K-1の公式YouTubeで知るより前にお母さんからの電話で参戦を知ったんですけど(笑)、まさに私が子供のころに家族と一緒に見ていたブアカーオ選手(42)が‐70kg級トーナメントに登場するんです。こちらもすっごい楽しみ。283戦243勝(74KO)って、戦績バグってないですか?(笑) 研究しようと思ってお母さんに全盛期のブアカーオ選手のビデオを送ってもらったんですけど、パンチや蹴りが早くて音がヤバい! 目の前で見られると思ったら、今からドキドキですよ~!」 先の野杁や武尊(32)らエースが抜け、群雄割拠の時代に入ったK-1。波北の推しは誰かといえばーー“イランの英雄”シナ・カリミアン(36)なのだという。 「強いのはもちろんのこと、会見で相手を煽ったり、他の選手のモノマネをしながら入場したり、試合以外の場面でもエンターテイナーとして盛り上げてくれるじゃないですか。あの姿こそがプロフェッショナルだなって思います。カリミアンみたいな選手、もっと増えてほしいですね。K-1からボクシングに転向してバンタム級の世界チャンピオンになった武居由樹選手(27)のYouTubeを見ていたら、K-1を盛り上げるためには『個性的な選手が増えてほしい』と言ってました。私も同感です。 ギャルって見た目が派手で素行が悪く見られがちだからこそ、礼儀をとっても大事にする。そして気持ちが強い。髪の色とかメイクに目がいきがちですが、ギャルがギャルの何を見ているかといえばマインド。ギャルマインドなんです。嫌なことこそ、コソコソせずに面と向かって言う。やりたいことがあるなら何があっても退かない。クヨクヨしない。ギャルにネガティブな人はいないんです。 ゆうちゃみさん(22)も見た目はそこまで派手じゃないですけど、マインドが強いなって思います。nutsで仲良くさせてもらっている先輩で言えば今井アンジェリカさん(23)。家でジッとしているのが嫌いで、夜10時に『繰り出そうよ、渋谷!』って誘ってくれる。ギャルやな~って思いますね(笑)。で、思うんですけどファイターってみんなギャルマインドじゃないですか? じゃないと、やっていけへんくないですかね、あんなキツい練習。負けること考えへんし。だから、選手はみんなギャルです(笑)」 魅せてこそプローーそれはどの世界でも共通の認識と言っていい。ギャルマインドを持った新世代ファイターの台頭を異色のK-1ガール、波北はリングサイドからじっと見守っている。
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