菊池風磨“饗庭”の仲間への愛ある決めぜりふ「公務員なめんなよ」に感動する声が続出<ゼイチョー>
11月4日に第4話が放送された「ゼイチョー~『払えない』にはワケがある~」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系/Huluにて配信)。今回はノリは軽いが大胆な捜査で活躍を見せる饗庭蒼一郎(菊池風磨)と、彼に第三係エースの座を奪われた浜村宰(白洲迅)が主軸となった。SNSでは「浜村と饗庭のやり取りすき」「ストーリーの緩急がすごかった」といった声が相次いでいる。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】饗庭(菊池風磨)への対抗心に燃える浜村(白洲迅) ■「ゼイチョー~『払えない』にはワケがある~」とは 同ドラマは「BE・LOVE」(講談社)にて2016年4号から2017年6号まで連載されていた「ゼイチョー!~納税課第三収納係~」が原作。“徴税吏員”が滞納されている税金を徴収するべく奮闘する物語で、著者である慎結が市役所で非正規職員として働いていた経験を基に描かれている。 ノリは軽いが優れたスキルを持った徴税吏員・饗庭蒼一郎を演じるのは菊池風磨。そして、蒼一郎と正反対、真面目に滞納者と向き合う猪突猛進タイプの新人徴税吏員・百目鬼華子役は山田杏奈が務める。 ■「その案件、俺も担当に入れてよ」独善的な態度の浜村の狙い 饗庭と華子は、プロサッカー選手である小田倉翔馬(柿澤勇人)の資料に目を通していた。小田倉は「住民税」と1年前に購入した土地と自宅の「固定資産税」、そして延滞金を合わせて滞納額が860万円にも膨れ上がっている高額滞納者だ。 かつて小田倉は日本代表としてワールドカップに2回出場。果敢に得点をもぎ取るプレースタイルと、メディアに対するビックマウスで世間を賑わせていた。しかし、2年前に足を骨折したことを機に、長年所属していた1部リーグのチームから、現在所属する2部リーグの「みゆきのエクイータ」へ移籍。これに伴い、8000万円だった年俸が400万円まで激減したという事情がある。 収入が大幅に減っても以前までの収入分を基礎とした税金が降りかかる、いわゆる“スポーツ選手あるある”な状況に陥っているようだ。 華子は小田倉から滞納分の税金を徴収するべく電話をかけるが、なかなかつながらず苦戦していた。すると、それを聞いた第三係のメンバーである浜村が、「その案件、俺も担当に入れてよ」と言い始める。大活躍を見せる饗庭に三係エースの地位を奪われた状態の浜村の中には、強いライバル心が。そして闘志を燃やすあまり、普段から独善的で尖った態度が目立っていた。 サッカー経験者だという浜村は、「少しでも相手の事情を知ってて、話を合わせられる職員がいるに越したことはないよ」とやる気に満ちている。「小田倉さんに会いたいだけじゃないですよね?」と華子に痛いところを突かれるが、笑って否定する浜村。華子は饗庭の方を向いて助けを求めるも、饗庭は自分もサッカーに詳しくないからと浜村が仲間に加わることを許してしまう。 「よし、早速臨宅にいこう」妙に張り切っている浜村を見て、「あいつ目バッキバキだったな」とその場を和ませようとしていた饗庭。その一方で、妙にやる気に満ちた態度が気になっていた。 そんな第三係のメンバーのやり取りを陰で見ていたのは、第一係係長の日比野みのり(石田ひかり)。浜村は以前、日比野に第一係に異動したいと相談していた経緯がある。“徴税強化体制”で成績によって昇格や昇給が決まる成果主義となった今、徴収率が万年最下位の第三係にいると今後の自分の評価にかかわることを浜村は懸念していたのだ。 ■日比野係長から吹き込まれる、怪しい言葉 饗庭、浜村、華子は小田倉のいるグラウンドに向かうと、すぐに滞納分の税金のことを持ちかける。しかし、去年の年俸が8000万円だった自分が払えないわけがない、大事な時期の練習中だから…と話をまともに聞いてもらえないまま、小田倉は立ち去ってしまった。いら立ちを隠せない華子をよそに、「さすが小田倉翔馬、ビッグマウスは健在だねえ」とのんきな様子で呟く浜村。 すると、突然スポーツライターの犬飼雅也が近寄ってきた。犬飼は、ユース時代の小田倉のチームメイトだったため、小田倉のことを話題にしているのを耳にして話しかけてきたようだ。かつての活躍と、現在の小田倉の厳しい現状を語る一幕も見られた。 その後、小田倉の自宅で妻・小田倉涼花(小林涼子)に滞納のことについて詳しく聞いてみると、実際は小田倉本人が知らないだけで、家計は厳しい状態にあるようだ。足のけがで試合に出る機会が減り、治療費やリハビリ費用などもかさむ。しかし、大事な時期ということもあり、涼花は滞納のことについて小田倉に話していないという。 分納の案内はしたものの、根本的な解決には程遠い。涼花が小田倉と話し合わない限り、完納するには時間がかかるだろう。成果を出せないと知ってか意気消沈する浜村のスマートフォンに、第一係係長の日比野からの「戻ったら少し話せる?」という通知が表示された。市役所に戻り、浜村は日比野のところに向かう。すると日比野は「あなたがマスコミに流して」と、小田倉の件をマスコミにリークするよう指示するのだった。 元日本代表が税金を滞納している多額の税金を、みゆきの市の徴税課が徴収すれば話題になる。そして、他の滞納者もニュースを見て感化され、徴収率が上がるのではないかともくろんでいる様子。 しかし、徴税吏員には守秘義務がある。浜村が渋ると、日比野は「あなた、一係に来たいんでしょ」という捨てぜりふを残して去っていった。 仕事終わりにスポーツバーに来た浜村。「引き抜くとしたら第三係のトップである饗庭くんにします」「彼の方が優秀なんだから」。日比野の言葉が頭から離れず悶々としながら、酒を飲んでいた。すると、そこにスポーツライターの犬飼が。「あなたたちは市役所の人たちですよね。小田倉に何かトラブルでも?」と水を向けられ、浜村は言葉に詰まってしまう。 ■小田倉家を覆う黒い雲…浜村は本当に道を踏み外すのか 次の日、第三係には小田倉の妻である涼花が、ポストに週刊誌の原稿が入れられていたと相談にきた。小田倉の高額滞納をすっぱ抜いた記事の原稿で、まだ世間には出回っていないようだ。「あなたたちじゃないんですか?」と、滞納を知る数少ない人間…税務署のメンバーを疑う涼花。説得も意に介さず、そのまま帰ってしまう。 第三係では、当然今回の件が紛糾していた。「こーれさあ、問題なのは小田倉さんの個人情報がどっから漏れたかってことだよねぇ!」とふざけながら問題を提起する饗庭らのもとに、日比野がやってくる。机に置かれた原稿を見て「浜村くん、ありがと」と言葉を残したことで、一気に浜村へ疑いの目が。浜村は身の潔白を訴える中、饗庭が記事で使われていた写真に臨宅中の浜村らが写っていることから、ライターが犬飼であることを見抜く。 犬飼に話を聞き、次にやってきたのはグラウンドだった。饗庭は小田倉に「犬飼さんにこの記事書くように頼んだの、小田倉さんご本人だったんすね」と驚きの指摘。小田倉自身がプロとしての限界を感じている中、妻やチームからは復帰への期待を寄せられることに耐えられなかったと踏んだのだ。 「チームには引き留められ、奥さんは応援してくれている。でも、あなた自身は限界だともう分かっている。だから、誰かに最後のひと押しをしてもらいたかったんですよね」。饗庭が核心を突くと、小田倉もようやく認めた。犬飼に頭を下げて記事を書いてもらったこと、そしてプロポーズのときに伝えた妻への約束をかなえられず、愛する妻をこれ以上苦労に巻き込まないために見捨てられるべく仕組んだスキャンダルだったこと。 「涼花は俺なんかとは…別れた方が…」と言いかけた小田倉を、涼花の声が遮る。これまで散々ビッグマウスでサッカー界を賑わせた小田倉の心折れた姿に、涼花は「本当に…不器用なんだから」と顔をそっとなでた。 ■饗庭の愛のある「公務員舐めんなよ」に視聴者も釘付けに 小田倉が涼花と別れた後に渡す生活資金として貯めていたお金で、滞納分もある程度は納付してもらえることに。一件落着となったものの、浜村の口からは「犬飼さんとの会話の内容をもっと気をつけるべきだった」「小田倉さんの案件を引き受けたのも結果を出して一係に移動するアピールになればと思っていた。でも、小田倉さんたちを見てそばにいる人たちのこと大切にしないとなって思った」と素直な言葉が語られる。 「何それ?キャラ変?きもいんだけど~」と饗庭がちゃかすも、自分なりに反省したと言う浜村。しかし、華子が「自分たちが守秘義務を簡単に破らないことぐらいよく分かっています」と本気で浜村を疑ったわけではないと話すと、それに続けて饗庭が「公務員舐めんなよ」とほほ笑みかける。浜村は2人の愛ある言葉に、「ありがとう」と照れくさそうに笑うのだった。 「浜村きゅん、一係に移動しようとしてたわけ?係長にいっちゃおー!!」と、人差し指を左右に振り、饗庭がおちゃらけると、浜村が饗庭のもとにかけ寄り謝るという心温まる場面も見られた。 仲間の裏切り疑惑から感動のエンディングにたどり着いた第4話について、SNSでは「今回のキメぜりふ、ここで使うのかって感動した!」「浜村が真犯人じゃなくて本当に良かった…話がジェットコースターすぎ」「決めるところ決める饗庭と、雰囲気を変えるために一気におチャラける饗庭のギャップで死んだ」といった声が相次いでいる。 やっと浜村も第三係に心を許し、晴れて同じ方向を向いて徴税吏員としてこれからも戦っていくことになった。果たしてこれから第三係のメンバーは饗庭を中心にどのような活躍を見せてくれるのか注目したい。