肌や髪に効果ありと言われる「コラーゲン」が持つ機能は? 今さら聞けないコラーゲンの「メリット」
摂取することで肌や髪、爪が強くなると評判があるコラーゲンサプリやパウダー。しかし本当に投資価値があるのだろうか? 粘着性のあるコラーゲンドリンクは、グウィネス・パルトロウの影響によりコラーゲンスープを飲むことがトレンドに。その後2013年には、コラーゲンサプリは肌に効果があることが研究からわかった。 しばらくするとその人気は薄れたが、おそらくは新型コロナウイルス感染拡大によりセルフケアへの関心が高まり、2020年に人気再燃。遡ること2019年、肌や髪、爪に効果があることを示す、別の研究結果も報告されている。その結果のおかげで、市場にあふれているコラーゲンドリンクやパウダー、カプセルから自分に合うものを選んで購入するのは簡単なように思える。 しかし、スキンケアや栄養の専門家の中には、その結果が間違っていると断言している人もいる。 「タンパク質が体内でどのように機能するかという基本的な生化学を理解していれば、コラーゲンサプリに対して非常に疑いを持つでしょう」と言うのは、栄養療法士で著者のイアン・マーバー。 つまり、高額を支払う価値があるのかどうかの結論はまだ出ていない。では、結果を出すのにどんなコラーゲンサプリが必要なのだろうか?
コラーゲンがもつ機能とは?
コラーゲンは動物にみられる重要な構造タンパク質の一種。体内のタンパク質の30%、肌のタンパク質の75%を占め、基本的には肌や関節、軟骨などの強度や弾力性、結束力を与える。 また、25歳をピークにコラーゲンが減少しはじめ、やがて関節のきしみや肌のたるみにつながるという。 コラーゲンが豊富な食品(魚、牛肉、鶏肉、卵、乳製品)が体内での蓄積量を増やすのに役立つが、今のところ間接的な方法しかない。なぜならコラーゲンの分子は大きく、血流に吸収されないため、体は極小のアミノ酸に分解してから、それを体内組織の構成要素として使うからだ。 「タンパク質は、豆腐やグルテンミート、豆類などの植物から摂ったものを含め、どんな食品にも当てはまります」とマーバー。 「いったん構成成分に分解されてから分配され、必要としているタンパク質や組織を補給します」 「タンパク質をたくさん食べることは健康的な関節や肌には重要ですが、コラーゲンをたくさん摂取することが直接的にハリのある肌につながるというルートではないのです」