「普段、投票に行かない」…世代間の違い顕著に 行く理由、行かない理由は? 熊日アンケート
10月27日に投開票された衆院選に合わせ、熊本日日新聞社は「SNSこちら編集局」(S編)登録者らを対象に、政治への関心を聞くアンケートを実施した。10~20代の若年層で「普段から投票したことがない」(ほとんどを含む)との回答が3割を超え、他の年代と比較して投票に行かない傾向が顕著だった。投票に行かない理由についても、世代ごとに特徴が出た。 アンケートは10月21~27日、S編や本紙連載「20代 政治との距離」の電子版ページなどで呼びかけた。県内在住者を中心に1077件の回答があり、10~20代、30~40代、50~60代、70歳以上の4世代に分けて比較した。 普段から投票に行くかとの質問に対し、「行ったことがない」と答えた10~20代は17%。「ほとんど」を加えると31%で、1~8%だった30代以上の3世代と大きく差が出た。 投票に行かない理由(複数回答可)について、10~20代は「誰に投票していいか分からない・支持政党・候補者がいない」(56%)が最多で、「選挙に行っても生活が良くなると思えない」がトップだった30代以上の各年代と傾向が異なった。「選挙日程が分からない」など情報の不足を理由に挙げた人も19%に上った。
一方、10~20代で「必ず投票に行く」としたのは51%、「興味があれば行く」は18%だった。理由として「国民の権利だから」(66%)が最多だったのは全年代で共通だったが、10~20代は「家族に勧められるから」(25%)が2番目に多く、「支持政党がある」「実現してほしい政策がある」が上位だった30代以上と違いが出た。 選挙権年齢の18歳以上への引き下げに伴い、熊本県内では2015年から高校などでの主権者教育が本格化。今の10~20代の多くが該当する。ただ、投票に行く理由に「学校の授業や先生の教えの影響」を挙げたのは8%にとどまった。 アンケートは、無作為抽出される世論調査とは性格が異なる。全回答者の81%が今回の衆院選に「必ず投票に行く」とした。実際の熊本県内の小選挙区の投票率は52・06%で、選挙に関心の高い人たちがアンケートに協力したとみられる。(丸山伸太郎、横川千夏、石井颯悟)
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