盛り上がる国内発の大人ブランド “クワイエット・ラグジュアリー”の流れに乗る“リアルに着たい服”【2024年春夏トレンド】
「お気に入りの服を長く着続けたい」というムードを追い風に、“大人向け”を押し出す日本の新興ブランドが相次いで登場しています。日本の消費者が求めるリアルな“着たい服”とは、インポートブランドのようなモードなスタイルではなく、仕事にも着て行ける“ほどよいテイスト”。世界的なビッグトレンド“クワイエット・ラグジュアリー(Quiet Luxury)”の特徴である、派手で目立つデザインを遠ざけ、素材の上質さを引き立てる提案も、日本流にアレンジされ始めています。 【画像】盛り上がる国内発の大人ブランド “クワイエット・ラグジュアリー”の流れに乗る“リアルに着たい服”【2024年春夏トレンド】
今回ご紹介する4つの国内ブランド「エステータ(ESTETA)」「オーヴィル(EAUVIRE)」「オブリオ(AUBRIOT)」「ジェイドット(J.)」は、いずれも本物志向の大人を意識したブランド。一つ格上の“アッパーライン”という立ち位置にも、今のニーズがうかがえます。今回は、大人のおしゃれマインドに寄り添う4ブランドの持ち味と魅力をお伝えします。
「エステータ」
大人心をつかむ審美眼と新バランス
「エステータ」は、オンワード樫山の主力ブランド「23区」から派生したブランドで2023年秋に誕生しました。イタリア語で“審美眼のある人”を意味する通り、高感度な大人の女性に向けて発信しています。“ハイグレード×コンテンポラリー×ミニマルスタイリング”をコンセプトに掲げ、人気スタイリストの髙橋リタ氏がディレクターを務めています。デビューコレクションは、伊勢丹新宿本店、阪急うめだ本店、松屋銀座本店の3店舗でポップアップが開催されました。
デザインには、トップスタイリストならではの審美眼やバランス感覚が生かされています。上質な素材をベースとした、新しいバランスのパターンが印象的で、シンプルでベーシックなのに、ほかにはないセンスやひねりを感じさせます。例えば、写真1枚目のオールインワンは、お腹や腰まわりをカバーしつつ、きれい見えがかなう立体感のあるラップデザインで、調節も可能。安心して着られる知恵やアイデアがパターンに施されているところが大人心をつかみそうです。