江戸のメディア王・蔦屋重三郎の生涯を描く来年大河

会見に出席した横浜流星【写真：ENCOUNT編集部】

　俳優の横浜流星が主演を務める2025年1月5日スタートのNHK大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』（日曜午後8時）の試写会が16日に行われた。試写会後の会見に横浜とともに脚本を手掛ける森下佳子氏、演出の大原拓氏、制作統括の藤並英樹氏が出席。森下氏が横浜の印象や本作の見どころを語った。 【写真】京都ロケに感激した横浜流星の“蔦重”扮装ショット 　作品は18世紀半ばの江戸が舞台。江戸のメディア王として時代の寵児（ちょうじ）となった、横浜演じる主人公の“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸に描く痛快エンターテインメント。 　第1回を視聴して「台本はよくみんなが作業するための台、設計図だといわれます。でも、今回はもはや種だったなという気がしていて、私が書いた台本は種で、出来上がったものを見て森だったな」と完成度に驚きを語った。 　その上で「本当に横浜さんはじめ、キャスト、スタッフ一丸になって作ってくれているんだなと感じました。誰よりもがんばろうと思っていたんですけど、みんなもっと頑張っていて（笑）。もっとがんばりますので1年応援お願いします」とあいさつした。 　主人公・蔦重については大量の史料が残っているため、「見失ってしまうくらい史料の海におぼれております」と苦笑する森下氏。それでも、本作を描くうちに「蔦重が書かれた浮世絵や本を見ていると、パワフルで頭のよい、成り上がっていきつつも周りに愛されたような人物で、それが憧れなんですよね」と蔦重への思いを吐露した。 　続けて、「そこに横浜さんが乗っかったのが、ちょっともうヤバくて」と横浜に魅了されていると笑い、「もう好きになりすぎるんじゃないかと思って、いま危険な状態にします」と打ち明けて報道陣の笑いを誘った。 　また、黄表紙や浮世絵など当時の文芸作品をどのように紹介するのか問われると、「蔦重はプロデューサーなので、なぜそれを作ったか、どうやって作ったかが蔦重の物語だと思うので、それに必要な部分であれば説明して見せていきたいと思います」と明かし、「でも、その作品一つ一つの全貌はこの尺の中では語り切れないので、ぜひ物知りの皆さんには『こんなに面白いんだよ』と世間に広めていただきたいなって、お手伝いいただけたらなと思っています」と呼びかけた。