「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録を決定 堺市民らも地元で歓喜の渦
「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録を決定 堺市民らも地元で歓喜の渦
アゼルバイジャンで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は6日、各国が推薦した候補の登録審査を開始。大阪府堺市、藤井寺市、羽曳野市にまたがる「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産登録を決定した。堺市堺区の市民ホール「フェニーチェ堺」には、多くの市民らが決定の瞬間を見守り、喜びを分かち合った。 【映像】世界遺産決定を喜ぶ堺市民らが集結したフェニーチェ堺の様子 決定の瞬間は歓喜の渦だった
百舌鳥・古市古墳群は、4世紀後半から5世紀後半に築造された49基で構成。墳丘の長さが486メートルで日本最大とされる「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳)もその中に含まれている。 5月に諮問機関は「傑出した古墳時代の埋葬の伝統と社会政治的構造を証明している」として、登録を勧告していた。5日は、審査順の入れ替えなどで、百舌鳥・古市古墳群は当初の16番目から13番目に繰り上がっていた。
仁徳天皇陵古墳に近い、堺市堺区のフェニーチェ堺には、昨夜に続いて多くの市民が集まった。昨夜は午後11時ごろに「現地に行っている永藤英機市長から中継映像で「ほかの国の状況が少し遅れていまして、どうもきょうの審査は難しい」という報告があり、6日に決定が持ち越しになったことがわかると、会場に来た市民は苦笑。しかし、ハニワ課長の「果報は寝て待てといいますから」という言葉に、笑顔をみせる人の姿も多かった。
会場では、古墳の絵が描かれたTシャツやボードを持った家族連れや学生らも楽しそうに歴史的瞬間を待ち望んでいた。きょうは仕事が休みだから来たという堺区の30代男性は「昨日は来れそうになかったので、きょうになったのはラッキー。あって当たり前の仁徳天皇陵古墳ですけど、これからも僕ら市民の誇りの場所になりました」とうれしそうに話していた。