【NFL】2023年守備部門最優秀選手賞はブラウンズDEギャレットの手に
ギャレットがいなければ、ブラウンズが先鋭部隊に変貌(へんぼう)することはなかった。ケガをする前のギャレットは絶対的な脅威であり、最初の10試合のうち8試合でいずれもサック1回以上をマークし、いくつかの試合では単独で試合の流れを変えている。インディアナポリス・コルツで行われていた得点の取り合いの激しい試合では、ギャレットはコルツのQBガードナー・ミンシューをストリップサックしたことで、ブラウンズ有利に転じた。その試合までギャレットの活躍に注目していなかった人がいたとしても、同じ試合でコルツのキッカー(K)マット・ゲイの60ヤードのフィールドゴールをラインマンの列を飛び越えてブロックしたギャレットの姿を目撃した後は、間違いなく注目するようになっただろう。
ギャレットはハイライトを生み出す機械のようで、その驚異的な運動能力を披露する動画は何度もインターネット上で拡散され、ファンを驚かせた。ギャレットの――チームによるサックを引き起こすプレッシャーの前に行われた――バスケットボールのクロスオーバーを模倣する動作は、数週間にわたってソーシャルメディアのアルゴリズムにとどまり続けたようだ。
今季AP通信年間最優秀アシスタントコーチ賞に輝いた守備コーディネーター(DC)ジム・シュワルツの指揮の下、ブラウンズが強力な守備陣になったことも助けになっている。シュワルツDCは、ギャレットをさまざまな位置――伝統的な位置もあれば、珍しい位置もある――に配置することを恐れなかった。そして、ギャレットがその場で活躍するのを見守った。ギャレットの数字は過去の最優秀守備選手賞受賞者(T.J.ワットのファンの声が聞こえてきそうだ)には及ばないかもしれないが、ギャレットがブラウンズのトップクラスのディフェンスをけん引するのを見た人々は、彼がその賞に値する選手だということを知っている。