再利用を促進する「リサイクルプラザ」 月の前半には抽選販売も
【北海道・札幌】家庭のごみを減らし、資源として再利用する取り組みを続けているのが、「リサイクルプラザ宮の沢」(札幌市西区)です。
同プラザは2000年8月に開設。地下鉄東西線「宮の沢駅」直結の生涯学習総合センター「ちえりあ」入口付近にあります。月の前半と後半では展示されるものが大きく変わり、月の前半(1日~15日)にはリサイクル木製家具と自転車が展示され、抽選販売を行っています。 「大型ごみ」として扱われる不要な家具・自転車ですが、修理や手直しをすればまだまだ使えるものがたくさんあります。そこで「リサイクル利用OK」という許可のある「大型ごみ化した家具・自転車」を修理修繕し「再利用資源」として展示、市民に還元していくという仕組みです。 同プラザの広報担当・久木あゆみさんによると、年間700点ほどが格安の価格で提供されるため、人気の自転車では100倍近い競争率(1台の自転車に100人が購入を希望)にもなることがあるとか。 毎月16日に抽選、23日までが引き取り期間となり、24日以降は「市民交流広場」というまた違った展示が行われます。
市民交流広場では、「エクスチェンジ」という洋服の交換会が行われます。これは、自分にとって不要となった服を持ち込み、他の人が不要となった服と交換できるというもの。もちろん、ここで交換できる服には「洗濯済み」「破損していない」など受入基準がありますが、サイズが合わない服や買ってみたものの気に入らない服などの再利用につながる試みです。 その他、ボランティア登録スタッフによる自分の技術を生かした企画もあります。それが「おもちゃ病院」と「エコ教室」。おもちゃ病院はその名の通り、故障したおもちゃを実費以外無料で直してくれるもので、年間600個近いおもちゃが修理されています。ボランティアスタッフは「おもちゃドクター」と呼ばれ、カルテを作成しひとつひとつ丁寧に修理していきます。エコ教室では日替わりの企画を実施していて、筆者の取材日には余った梱包用バンドを再利用したコースターつくりを行っていました。
ちなみに抽選販売と市民交流広場を通じて開催されているのが、「リユースコーナー」と「販売コーナー」。前者は市民が持ち込んだ不用品を無料で譲るコーナーで、後者は古紙や古布を再利用した雑貨の販売コーナーです。 札幌市のごみ分別が一目でわかる展示があるなど、小学生の社会科見学にもよく利用されているというリサイクルプラザ宮の沢。今後も資源の再利用に関する啓蒙活動を続けていくということです。 ※抽選販売・市民交流広場の日程は、休館日や祝祭日の関係でずれることがあります。 (ライター・橋場了吾)