阪神・村上頌樹が今季最多112球の熱投で8回1失点! 虎投手陣は8試合連続2失点以下の安定感
(セ・リーグ、DeNA1ー1阪神=延長十二回規定により引き分け、4回戦、DeNA2勝1敗1分、23日、横浜)112球の熱投が、延長十二回に及ぶドローの中で輝いた。阪神・村上頌樹投手(25)は今季最長の8回を投げ、3安打1失点。白星は手にできなくとも、先発の役目を全うできたことに胸を張った。 「いまはチームも連勝中で(雰囲気が)良かったですし、負けないようにやりたいと思っていた。そこはできてよかったかな、と思います」 伸びのある直球に縦と横の変化球を織り交ぜ、時折投じるカーブでも翻ろうし、許したのは二回の先制の1点のみ。「攻撃のリズムを作れなかったというのはしっかりと反省したい」と悔いた失点だったが、走者を出しても表情をゆがめることなく、三回からの4イニングは3人攻撃で退けた。 後半戦に入ると細かい雨が降りしきり、打席への視界はかすむ。その中で訪れた最大のピンチは相手の攻撃が3番から始まる七回だ。申告敬遠を含めた3四球で満塁を招き、代打・大和のコールにはハマ党のボルテージは最高潮。だが、これでも昨季のMVP右腕は動じなかった。この日の99球目は、まだまだ球威十分の147キロ。押し切った1球で力ない一邪飛に仕留め、自ら招いたこの難局も乗り越えてみせた。 今季は未踏だった八回も3人で斬り、岡田監督に「村上に勝ちをつけたかったけど。もう1イニングでもしも点を取ったら勝ち投手やったから」と言わしめるほどのマウンドさばきだった。 チームは18日の巨人戦(甲子園)まで球団ワーストタイの10試合連続2得点以下と貧打に苦しんでいたが、その裏で投手陣は踏ん張り続け、これで14日の中日戦(バンテリンドーム)から8試合連続2失点以下。接戦を落とさない強さがいまの虎にはある。直近3登板で7回以上1失点以内と好投を続ける村上もこれで規定投球回に乗り、防御率もチームでは才木(1・04)に次ぐリーグ4位、1・08だ。 「DeNA戦はまだ勝ちはついていないけど、また次に当たるときはしっかりと勝てるようにやりたい」