東伊豆町熱川に台湾・九份!? 提灯800個灯す 被災地思い黙とうも
東伊豆町の熱川地区で6日夜、台湾の観光地・九份(きゅうふん)を模して現地と同じ「台湾提灯(ちょうちん)」を常設するプロジェクトの点灯式が行われた。来場者は「大きな地震のあった台湾に元の生活が訪れますように」と明かりに願いを込めた。 熱川温泉旅館組合の主催。台湾観光庁や台湾観光協会の協力を得て、提灯800個の明かりがともる。点灯式では台湾へ黙とうをささげた。伊豆熱川駅周辺では台湾料理の店が出て、中華獅子舞の舞も披露された。 九份は映画「千と千尋の神隠し」の世界観とイメージが重なる場所として広く知られる。すり鉢状の地形と広さが熱川と似通っていて、2023年に町関係者が観光PR目的で現地を訪問した際に提灯による町おこしを思い立った。 式典で岩井茂樹町長は「ここ数年元気のない路地を生まれ変わらせる」と言葉に力を込めた。台北駐日経済文化代表処横浜分処の張淑玲(ちょうしゅくれい)分処長は「深い絆を持つ日本からの支援に感謝するとともに、災害を乗り越えたい」と述べた。会場には募金箱が設けられた。 悪天候の日を除き毎夜点灯し、今後も関連行事を随時計画する方針。提灯は今夏をめどにさらに400個増やすという。
静岡新聞社