風間俊介、自身の「ダークサイドは大切にしたい」闇を色濃く表現するために考える「この人の光はどこなんだろう」という疑問
「自分の中のダークサイドはすごく大切にしてあげたい」
そして風間さん自身も「若かりしころに、ダークサイドを描いた役をたくさんやらせてもらった」と振り返りながら、こう続ける。 「一方で30代は、どちらかというと光が当たっているキャラクターを多くやらせてもらいました。光と闇、どちらもたくさんやらせてもらったことによって、“いい役”と呼ばれる人物を演じたときに"この人の闇はどこなんだろう”と探すし、“悪い役”と呼ばれる人物を演じたときには、"この人にとっての光はどこなんだろう”というふうに考えています。 だからこそ僕自身も、自分の中のダークサイドはすごく大切にしてあげたいと思います。でも、人前に立たせてもらう仕事なので。こうしてお話させてもらっているときはいつもダークサイドではなくて、”誰かを傷つけない言葉を発しよう”と光が当たっている面を見ていただくことが多いんです。それについて少し残念に思うくらい、ちゃんと色濃い闇を持っている人間なので(笑)」 「自分の黒いところが好き」と自負する風間さんだからこそ、ダークサイドを演じるとき、観る者を惹きつけてやまないのだろう。 「だから僕が舞台やドラマ、映画で俳優として演じていて、“あれ? こいつ、マジなんじゃないか……?”と思ってもらえるときはたぶん、自分の中の闇が“やっと顔を出していいんですか!”と表れているときだと思っています」 今作は、風間さんの闇ファンたちの「これが観たかった」という渇望を十分に満たし、風間さんの中の“モンスター”を存分に堪能することができそうだ。 かざま・しゅんすけ 1983年6月17日生まれ、東京都出身。1997年に芸能活動を開始。1999年、ドラマ『3年B組金八先生 第5シリーズ』(TBS系)で演じた兼末健次郎役で話題をさらい、第3回日刊スポーツ・ドラマグランプリ最優秀新人賞を受賞。2011年には『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)で第66回日本放送映画藝術大賞優秀助演男優賞、第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞を受賞し、以降、俳優として唯一無二の地位を築く。昨年12月独立し、現在はフリーランスとして活動。2024年5月1日、ニホンモニターが発表した「役者のドラマ出演数ランキング」(対象期間:令和元年~令和5年)で出演本数200本を記録、6位にランクインした。 有山千春
有山千春