タクシー業界苦境続く 「桜観光タクシー」破産手続き開始 市内走るタクシードライバーの胸の内は…
テレビ信州
タクシー業界の苦境が続いています。 長野市に本社を置く「桜観光タクシー」がきのう破産手続きに入り、タクシー事業はほかの会社に引き継がれることになりました。 長野市の「桜観光タクシー本社」。 21日、営業車には、引き継ぎ先の「長野観光自動車」のステッカーが貼られていました。 東京商工リサーチによりますと、「桜観光タクシー」はきのう付けで事業を停止し、長野地裁から破産手続きの開始決定を受けました。 負債総額は「6億4959万円」に上っています。 「桜観光タクシー」は1962年に創業。 長野オリンピック後の1999年3月期は売上高がピークで「6億9700万円」を計上していました。 その後の業界の競争激化や人口減少などにより減収を余儀なくされたほか、新型コロナの感染拡大で2021年3月期の売上は2億円前後に激減。 赤字経営が続いていました。 保有する46台のタクシーは「長野観光自動車」に引き継がれ、従業員61人のうち希望する人の再雇用が決まっています。 タクシー運転手 「観光客の方はお見えになっていますけどなかなかご乗車は。決して売り上げがいいわけじゃないし、2024問題で勤務時間もだいぶ規制されちゃったんで、ちょっと厳しいですね」 タクシー運転手 「完全に(観光客が)戻り切らない。それに無駄遣いしない。今。物価高いもんね。」 タクシー運転手 「若い子の月収が10万円くらいでやっていけるわけがない。会社は厳しいよね、燃料上がっていくしね。」 県タクシー協会の上沢英雄 専務理事は、「タクシー業界は、乗務員が若干増えつつあるものの、足りないのが現状。燃料費の高騰もあり経営は厳しい」と話しています。